PARCO(パルコ)は、同名のファッションビルを運営するショッピングセンター事業を中核に、商業施設の売り場プロデュースなどの総合空間事業、音楽や演劇などのコンテンツ制作などのエンタテインメント事業などを手掛ける。エンタテインメント事業に加え、先鋭的でコアな広告展開などが1970年代から若者に受け、独自のファッション文化を作り上げていった。PARCOは国内20店舗、シンガポールに1店舗を展開。都市部向けの新業態「ZERO GATE(ゼロゲート)」を国内に10店舗運営している。2019年6月にはサンエーと共同で「サンエー浦添西海岸パルコシティ」を開業し、沖縄にも進出した。

 PARCOカードは、19年秋に新たな運用制度に移行する。利用額に応じてレギュラーステージ、シルバー会員、ゴールド会員、プラチナ会員のランクに分かれ、ポイントの付与率が高まり、利用するほどお得感が増していく。

サンエー浦添西海岸パルコシティ

パルコ(PARCO)はファッション商業施設

 若者から熟年世代まで人気を集める商業施設のファッションビル「PARCO(パルコ)」。1969年に1号店となる池袋PARCOを開業し、その後、渋谷や吉祥寺などの都内のほか、札幌、熊本、名古屋などの全国に店舗を広げ、現在は20店舗(Pedi汐留、サンエー浦添西海岸パルコシティ含む)を運営している。商業施設の開発・運営といったショッピングセンター事業を中心に、商業施設の演出や工事などを手掛ける総合空間事業、出版から演劇や映画などのコンテンツ制作、ライブハウス運営などのエンタテインメント事業、デジタルマーケティングのウエブコンサルティング事業、雑貨などの専門店事業の5つを主力事業として展開。エンタテインメント事業では、若いアーティストやクリエイターとのコラボで新たなファッション文化を発信し、ショッピングセンター事業で最先端のファッショングッズを取り扱うことで相乗効果を生み出し、70年代以降のファッション文化の一端を作り上げていった。

 パルコはイタリア語で「公園」の意味。パルコは「人々が集い、時間と空間を共有し、楽しんだりくつろいだりする場」とのコンセプトで、事業を進化させている。ショッピングセンター事業のビジネスモデルは、入居するテナントと出店契約を交わし、パルコが商業施設への集客・販売促進活動を担い、テナントは来店客に販売活動を実施する。パルコは、出店エリアのマーケティングから、販売展開の企画立案、店舗運営、多彩な宣伝・広報活動までを手掛け、パルコブランドを確立した上で、日々の集客に努めている。

 総合空間事業は、関連会社のパルコスペースシステムズが担う。内装デザインやディスプレイ演出といった商業空間の創造から、施設の安全・快適を維持するビルマネジメントまで業容は幅広い。空間のデザイン設計、施行、運営、管理の商業施設全体の運営を手掛ける。パルコで培ってきた経験を生かし、他の施設での総合空間事業も請け負っている。

 創業当時から、パルコのブランド力を向上させてきたのが、エンタテインメント事業。演劇、音楽、映画、出版との多様なコンテンツをプロデュースし、新しいカルチャーを発信し続けている。演劇や出版などのコンテンツ制作のほか、ライブハウスや映画館の運営、独自のファッション誌「ACROSS」を通したストリートファッションコンサルティングまで手掛ける。

 事業を持続的に成長させるため、新たな人材やテナントの発掘するインキュベーションにも力を入れている。新しいテナントのトライアル出店、次世代デザイナーの活躍の場作り、若手クリエイターが作品を発表できるイベント開催などを手掛けている。

 インキュベーションとエンタテインメント事業で積んできたノウハウや人脈をプロモーションでも活用。新聞や雑誌の紙面広告、ポスター、CMなどで幅広く展開する広報活動のほか、実際の店舗でも斬新でクリエイティブな演出を展開することで、独自性の強いファッション文化の確立にもつなげている。

 関連会社のパルコデジタルマーケティングが実施するウエブコンサル事業は、ウエブやICTを活用したセールスプロモーションや、コンサルティングサービスを提供している。新規事業として、クラウドファンディング「BOOSTER(ブースター)」を立ちあげたり、店舗案内と店卸業務を担うロボット「Siriusbot(シリウスボット)」、人型ロボット(アンドロイド)の実証実験に取り組んだりしている。

 2001年に専門店事業を展開するヌーヴ・エイを設立。腕時計、眼鏡、化粧品、身の回り雑貨の4業種で業態の開発をしている。腕時計のTiCTAC(チックタック)、眼鏡のPOKER FACE(ポーカーフェイス)、化粧品のROSEMARY(ローズマリー)、メンズ雑貨のCOLLECTORS(コレクターズ)などのセレクトショップ6店舗を運営している。

 2016年に沖縄県内でショッピングセンターとスーパーなどを展開するサンエー(宜野湾市、上地哲誠社長)と共同出資して、サンエーパルコ(同市、上地文勝社長)を設立。19年6月に浦添市にショッピングセンター「サンエー浦添西海岸PRCOCITY(パルコシティ)」を開業し、沖縄へ初めて進出した。地上6階建てで、店舗は1~3階に入居、店舗面積は6万平方㍍。沖縄初出店の94店舗を含む全250店舗が一斉にオープンし、県内最大規模の商業施設となった。サンエーパルコの出資比率は、サンエー51%、パルコ49%。

 都心部の低層階商業施設の特徴を生かしたパルコとは別業態の「ZERO GATE(ゼロゲート)」を国内で10店舗を運営している。テナント数を絞り、テナントの個性を前面にPRすることで、小規模ながら効率的な店舗運営で収益を確保している。小規模なため、物件の状況に応じた柔軟で、スピーディーな開発につなげている。

 91年にはシンガポールに現地法人を設立し、東南アジアを中心とした海外事業を強化。日本の人気飲食店を束ねて、商業施設やホテルなどに出店する「itadakimasu」事業を展開。シンガポールのオフィス街にある商業施設の100AM(ハンドレッドエム)などに出店している。アジアでは、ショッピングセンターの開業支援や若手デザイナー育成なども手掛けている。

 「訪れる人々を楽しませ、テナントを成功に導く、先見的、独創的、かつホスピタリティあふれる商業空間の創造」を経営理念に掲げ、「顧客第一主義」や「テナントとのイコールパートナー主義」、「先見性」、「独創性」などといった「パルコ社員の10の行動指針」を持っている。

パルコ(PARCO)の歴史

 1953年に池袋駅の駅ビル開発のため設立された「池袋ステーションビル」がPARCO(パルコ)のルーツ。翌54年に京都の百貨店「丸物(現在の近鉄百貨店)」から出資を受け入れ、「東京丸物」に社名を変更し、同名で百貨店を開業した。売上が伸び悩んだため、丸物が撤退し、69年に専門店を集積させたファッションビルの「池袋PARCO」として新装開店。70年には社名も「パルコ」に変更した。

 73年に渋谷PARCOに出店し、PARCO劇場も開設。若手アーティストやデザイナーを起用し、若者文化やアートを取り上げた斬新な広告展開などが受け、PARCOブランドを確立し、全国への展開にも乗り出した。

 75年に札幌PARCO、76年に千葉PARCO、77年に津田沼PARCO、80年に吉祥寺PARCO、81年には渋谷PARCO PART3、83年に新所沢PARCO、84年に松本PARCO、86年に熊本PARCO、89年に調布PARCO、93年にひばりが丘PARCO、94年に池袋P‘PARCO(ピーダッシュパルコ)と広島PARCO、96年に大津PARCO、97年に宇都宮PARCO、98年に名古屋PARCO南館、2007年に静岡PARCOと浦和PARCO、08年に仙台PARCO、10年には福岡PARCOと出店を続けている。19年6月には沖縄にも進出。地元企業のサンエーと共同出資して、沖縄県内最大となる「サンエー浦添西海岸パルコシティ」をオープンさせた。

 1991年にはシンガポールに現地法人を作り、海外展開にも着手。2001年に専門店事業のヌーズ・エイを立ちあげた。都心部の低層階商業施設を使った別業態の「ZERO GATE(ゼロゲート)」は02年に渋谷でスタートした。

 パルコは、池袋PARCOが開業した1969年から50年目となる2019年を大きな節目と捉え、次代に向けた変革を目指している。19年は錦糸町PARCO、サンエー浦添西海岸パルコシティ、川崎ZERO GATEの開店に加え、渋谷PARCOの新装開店が立て続けにあり、店舗展開としても節目となりそうだ。牧山浩三社長は、1981年に開店した渋谷PARCO・パート3で、若いアーティストやクリエイターを集め、テナントと成長しながら、渋谷の街づくりの一端を担えたと振り返り、「パルコのDNAを決定づけた」としている。生まれ変わる渋谷PARCOと共に会社も進化させていくと決意している。

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パルコ(PARCO)の店舗数は

 1969年に1号店となる池袋PARCOを開業してから、全国で出店を続け、現在は20店舗(Pedi汐留、サンエー浦添西海岸パルコシティ含む)。海外には、シンガポールに拠点がある。低層階商業施設の別業態「ZERO GATE(ゼロゲート)」は国内で10店舗を運営している。
 2001年に専門店事業を展開するヌーヴ・エイは、腕時計、眼鏡、化粧品、身の回り雑貨の4業種でセレクトショップ6店舗を運営している。

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パルコ(PARCO)の買い物はPARCOカードがおすすめ

 PARCOは、クレジット機能が付いたPARCOカードを発行している。PARCOカードはVISA、MasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレイスの4種類あり、入会金と年会費が無料。PARCOアメリカン・エキスプレイス・カードは3,000円の年会費がかかる。

 クレディセゾンと連携しているため、セゾンカードの「永久不滅ポイント」も使える。永久不滅ポイントは1,000円につき1ポイント貯まる有効期限がないポイント。1ポイントにつき約5円で還元できる。ネットショップの「セゾンポイントモール」で買い物をすると、最大で30倍のポイントが貯まる。株式投資に似たような運用サービスもある。PARCOカードの提示で、駐車料金や映画料金、レストランなどでの割引といったPARCOテナントによって異なるサービスを受けられる。

 2019年秋から運用が変わるため、注意が必要。PARCOで10万円以上をカード利用すると、請求額から5%割引が受けられるこれまでの「プレメンバーズサービス」は終了する。これからは、カード利用額ごとに付与ポイントが変わる。10万円未満は「レギュラーステージ」として、利用額108円につき2ポイントを付与。10万円以上20万円未満は「シルバー会員」となり108円につき4ポイント、20万円以上50万円未満は「ゴールド会員」として108円につき5ポイント、50万円以上の「プラチナ会員」は108円につき6ポイント貯まる。

 シルバーからプラチナまでの会員を「プレミアムステージ」とし、それぞれに特典を用意。シルバー会員以上だと、全国に会員制リゾート施設を展開する「ラフォーレ俱楽部」や、指定されたホテル、レストランなどを会員料金で利用できる。ゴールドとプラチナ会員はPARCOが企画したイベントに参加できるほか、プラチナ会員だけの企画もある。ただし、アプリの利用が条件。

パルコカードのメリット

 永久不滅ポイント、利用額ごとに付与されるポイントが高くなったり、特典がついたりするポイントサービス、PARCOテナントによってはカード提示で割引などのサービスもある。

パルコカードの作り方

 申し込み方法は、PARCO店内にあるPARCO・セゾンカウンターか、インターネットの2通りある。氏名や住所などの必要事項入力、本人確認を経て郵送かPARCO・セゾンカウンターでカードを受け取る。

まとめ

 PARCO(パルコ)は1号店の池袋PARCO開業から50年目となる2019年を節目の年と位置づけ、渋谷パルコの新装開店や沖縄進出など大きな事業展開に踏み出す。若手のファッションデザイナーやクリエイターの発掘・抜てきをさらに進め、エンタテイメントと広告だけでなく、売り場の活性化にもつなげていく方針。インターネットによるバーチャル空間とリアルな店舗を組み合わせた「街づくり」「情報発信」で、ショッピングをより楽しくしたい考えだ。PARCOカードの制度変更なども実施し、顧客サービスを充実させる。