近年の最高気温は?ヒートアイランド現象や熱中症予防について

 気象庁が定めた気温に関する用語によると、最高気温とはその日の最高気温のことをいう。通常は地上1.25~2.0mの大気の温度を摂氏(℃)単位で表現する。

時折青空が広がる中、海水浴を楽しむ親子連れ=2019年5月、豊見城市・豊崎美らSUNビーチ(国吉聡志撮影)

 日最高気温が25度以上の日のことを「夏日」といい、日最高気温が30度以上の日のことを「真夏日」という。「猛暑日」は、日最高気温が35度以上の日のこと。また夜間の最低気温が25度以上のことを「熱帯夜」という。

 気象庁のデータによると、日本の歴代最高気温ランキング1位は、埼玉県熊谷市で2018年7月23日に観測した41.1度。2位は41.0度で、岐阜県美濃(2018年8月8日)、岐阜県金山(2018年8月6日)、高知県江川崎(2013年8月12日)で観測している。5位は岐阜県多治見の40.9度(2007年8月16日)。6位は40.8度で、新潟県中条の(2018年8月23日)、東京都青梅(2018年7月23日)、山形県山形(1933年7月25日)で観測している。9位は山梨県甲府の40.7度(2013年8月10日)、10位は和歌山県かつらぎの40.6度(1994年8月8日)となっている。

 特筆すべきは、歴代トップ10のうち半数の5件が2018年夏に観測しているということだ。いかに2018年夏が酷暑だったか、ということがよく分かる。

主要都市における近年の最高気温推移について

 北海道佐呂間町で2019年5月26日に39.5度を記録し、5月の全国の最高気温を更新した。道内で5月に35度を超えるのは観測史上初めて。地球温暖化によって日本の平均気温が年々上昇している。

 気象庁によると、日本の平均気温は、1898年(明治31年)以降では100年あたりおよそ1.1度の割合で上昇している。特に、1990年代以降は高温となる年が多い。

 日本の主要都市の最高気温の推移をみてみる。

 東京:1969年36.6度→2018年39.0度(2017年37.1度、2016年37.7度、2015年37.7度)
 大阪:1969年35.6度→2018年38.0度(2017年37.4度、2016年38.1度、2015年38.0度)
 札幌:1969年33.4度→2018年33.9度(2017年34.9度、2016年31.9度、2015年34.5度)
 名古屋:1969年36.4度→2018年40.3度(2017年35.5度、2016年37.8度、2015年38.4度)
 仙台:1969年33.4度→2018年37.3度(2017年33.0度、2016年35.3度、2015年36.6度)
 広島:1969年34.5度→2018年37.3度(2017年37.0度、2016年37.2度、2015年35.9度)
 福岡:1969年35.8度→2018年38.3度(2017年37.5度、2016年37.0度、2015年35.8度)
 那覇 1969年32.7度→2018年33.1度(2017年35.1度、2016年33.9度、2015年33.8度)

 南国・沖縄の最高気温が全国で最も低いのが興味深い。

 気温の上昇にともなって、熱帯夜(夜間の最低気温が25度以上の夜)や猛暑日(1日の最高気温が35度以上の日)は増え、冬日(1日の最低気温が0度未満の日)は少なくなっている。
 

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ヒートアイランド現象について

ヒートアイランド現象とは

 ヒートアイランド現象とは、都市部の気温が上昇する現象。人工熱や都市環境などの影響で都市域が郊外と比較して高温となる現象のことをいう。都市の気温分布を観測すると都心は高温で、郊外になるほど低い。地図に等温線を引くと都心が海上の島のように見えるため、ヒートアイランド(熱の島)現象と呼ばれる。20世紀末までの100年間で世界の平均気温は0・6度上がったが、東京都心の上昇は2・9度に達した。

ヒートアイランド現象の原因とその影響

 ヒートアイランド現象の主な原因として、都市化による緑地や水面の減少やアスファルトやコンクリートに覆われた地面の増大、自動車や建物などから出される人工排熱の増加などが挙げられる。ビルの密集による風通しの悪化も気温上昇を招くとされている。
 
 ヒートアイランド現象による気温上昇は、そこに住む人々の健康に影響を与えている。熱帯夜が続くことで不眠気味になったり、熱中症で病院に搬送されたりする事例が懸念されている。特に熱中症の患者数は年々、増加傾向にある。

 健康だけではなく、亜熱帯化による生態系への影響や、局地的な「ゲリラ豪雨」との関連も指摘される。
 

ヒートアイランド現象の対策は

 ヒートアイランド現象を防ぐために、どのような対策を取ればよいのか。一つに考えられるのは「屋上緑化」の推進である。ヒートアイランド現象の原因となっている都市部での緑地の減少を補うために建物屋上を植物で覆うことは、気温上昇を和らげる効果がある。また、ゴーヤーを植えて緑のカーテンにするなどの「壁面緑化」も、ヒートアイランド対策の一つの手段だ。

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猛暑日の熱中症対策について

 熱中症とは、高温多湿下の労働や運動で、体内の水分や塩分が過度に失われることが原因で起こる疾病。程度によって(1)熱けいれん(2)熱失神・熱疲労(3)熱射病―の3つに分類。熱射病では体温調整機能が破たんし40度以上の体温になるといわれ、致死率は76%以上となる。
 
 熱中症は、気温や湿度の高い場所で作業や運動をして体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調整ができなくなって起きる。対策として、日差しにあたる機会が多い人は長そでを着用することが大事。電解質が入ったスポーツ飲料で水分を補給し、炎天下の運動は控え、室内ではエアコンを使う。
 
 日中の気温が35度以上の日を「猛暑日」という。ここ数年、猛暑が続く日本列島の夏。暑さ対策に水分や塩分をこまめに補給し、熱中症予防にこころがけたい。
 

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気温別、服装について

 年々、最高気温が上昇し過酷さが増している日本の夏。地球温暖化はファッションにも大きな影響を与えている。長袖と半袖のどちらを着ればいいのか、基準となる気温があるのだろうか。日本気象協会はホームページで、その気温に対してどんな服装が適しているか目安を提案している。それによると、半袖と長袖の目安となるのは25度のようだ。最高気温が30度を超えると「Tシャツ一枚でもかなり暑い!」といえる。

 よく初めて沖縄に来る人たちから「現地ではどんな服装がいい?」と聞かれることがあるが、最高気温が30度を超える6月から9月は半袖で、できるだけ涼しい格好がおすすめ。メンズ・レディスともに半袖Tシャツやタンクトップ、半ズボン、サンダルなどの涼しい格好が一般的。ただ室内はエアコンが効いて肌寒いケースもあるので、羽織れるものが1枚あったほうが無難だろう。日差しが強いので、帽子着用や紫外線対策は忘れずに。逆に冬の沖縄はどうだろう。特に寒さが厳しいのが1月~2月。気温は10度を下回ることは少ないのだが、風が強いため体感温度はぐっと下がるのだ。そのため、街を歩く人の中にはダウンジャケットやコート姿も珍しくない。

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まとめ

 地球温暖化やヒートアイランド現象によって、日本の夏は年々、過酷さを増している。過去100年で東京の夏の気温が3度上昇しており、他国に比べても深刻な状況にある。日本の最高気温のトップ10のうち半数が2018年夏に観測しており、熱中症の増加など健康への影響も指摘されている。熱中症は気温や湿度の高い場所で作業や運動をして体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調整ができなくなって起きる。発汗機能が衰えているお年寄りや体温調整が未発達の子どもは「熱中症弱者」である。日本において過酷な夏は今後も続きそうだ。炎天下の運動は控え、室内ではエアコンを使う。水分や塩分をこまめに補給するなど万全を期す必要がある。