沖縄県内の米軍関係者が私有のYナンバー車両を使い、許可を受けずに有償で客を運ぶ「白タク」行為をしていることが10日、沖縄タイムスの取材で分かった。日本の道路運送法に違反する。白タクは会員制交流サイト(SNS)を通じて予約した軍人や軍属を乗せ、本島中部の繁華街や各基地を行き来しているケースが多い。運転手は数十人規模に上る見通しで、運転手には現役の軍人が含まれているとの情報もある。(社会部・比嘉太一、西倉悟朗)

 Yナンバーの白タク行為について、沖縄総合事務局は「聞いたことがない。事実ならば違法であり、早急に把握に努めたい」と述べた。沖縄署も「関係機関と実態把握に努めている」とした。

 白タクは日本の旅客自動車運送事業の許認可を受けずにタクシー業務をする行為で、第2種運転免許を持たない米国人運転手らが運行しているとみられる。

特定の場所に縦列して待機する白タクとみられるYナンバー車両。タクシー運転手の1人は「常習的に乗せている」と語った=6月16日午前0時12分、北谷町美浜

 沖縄のタクシー会社の複数の運転手によると、Yナンバーの白タクが特に目立つようになったのは2018年12月ごろ。多くの白タクは北谷町美浜や沖縄市胡屋の飲食店の前に停車し、飲食や遊興を終えた米軍人らを乗せ、米軍キャンプ・ハンセンやキャンプ・シュワブに運んでいる。

 

 料金が一般のタクシーの50~60%の白タクもあるといい、一般タクシーの運転手からは「客が奪われ売り上げが減った」などの苦情が出ている。県内のタクシー会社の一つは今年5月、米軍の福利厚生などを担当する企業「エーフェス」に白タク行為をやめさせるよう要請した。

 このタクシー会社が車両番号などを把握している白タクだけで6台あり、疑わしい車両も含めると数十台規模になる可能性がある。

 白タク運転手を務める基地従業員の外国人男性は「日本で違法なのは知っている。運転手には軍人もいる」と語った。

 本紙は米軍嘉手納基地の第18航空団にもYナンバーの白タクについて照会したが、10日までに回答はない。

 Yナンバーは米軍の軍人や軍属の私有車で、ナンバープレートに「Y」の文字が記載されている。