沖縄県うるま市立高江洲小学校(水流伸夫校長)の4年生比屋根義章さん(9)がこのほど、病気などで髪を失った18歳未満の子どもに提供する「ヘアドネーション」のために髪を寄付した。「つらい思いをしている子どもが少しでも気が休まれば」と願った。関係者によると、男子児童によるドネーションは珍しいという。(中部報道部・宮城一彰)

ヘアドネーションに取り組んだ高江洲小4年の比屋根義章さん(手前)。(後列左から)水流伸夫校長、母の美由紀さん、横田恵教頭=10日、うるま市の同校

髪を切る直前の比屋根義章さん。腰の上まで伸びた(提供

ヘアドネーションに取り組んだ高江洲小4年の比屋根義章さん(手前)。(後列左から)水流伸夫校長、母の美由紀さん、横田恵教頭=10日、うるま市の同校 髪を切る直前の比屋根義章さん。腰の上まで伸びた(提供

 2年生の5月から髪を伸ばし始めた。当時中学1年の姉がドネーションのために髪を寄付したのを見て「自分も同じように人の役に立ちたい」と思ったからだ。あれから約2年。必要とされる31センチの長さに達するまで日々、髪の手入れに励んだ。

 母の美由紀さん(47)は「暑がりなので諦めてすぐ切ると思っていた。今では誇らしい気持ち。このまま優しい大人になってほしい」と目を細める。義章さんは暑さがこたえたほか「伸ばしている時は女の子と間違われるのが恥ずかしかった」と苦労を振り返る。

 6月中旬に沖縄市の美容室「ビジュアル」で髪を切り、美容室を通じて大阪市のNPO法人「ジャパンヘアドネーション&チャリティー」(JHD&C)に寄付した。オーナーの仲地政貴さん(29)は「これまでたくさんドネーションを手掛けてきたが、県内で男子児童の髪の寄付は聞いたことがない」と驚く。

 JHD&Cの広報担当者も「大人も含め男性からのドネーションは全体の1%程度。小学生男子は相当少ないと思う」と話す。

 髪を切った時は「さっぱりしたけど寂しかった」と義章さん。「またいつかやってみたい。とりあえずこの夏は短いままにしておこうかな」と笑った。