地方勤務の記者の醍醐味(だいごみ)は地域の方々との距離の近さだ。不意に来社し、地域活動に精を出す市民らを紹介してくれる方や行政対応の不手際を取材するよう電話をかけてくる方、「飲みにケーション」の場で積極的に情報交換してくれる方も

▼地域に支えられ、頼りにされていると実感する。新鮮なマグロの刺し身に巨大なヘチマやゴーヤー、揚げたてのサーターアンダギーなどの差し入れもあり、季節と優しさを感じながら英気を養っている

▼市民からの情報が注目記事になることも多い。ヘアドネーションに協力したうるま市立高江洲小4年の比屋根義章さんの記事(11日付25面)もそう。ヤフーニュースでも紹介され、その優しさに共感が広がった

▼同日付の沖縄市選管「参院選入場券 発送遅れ」の記事も「どうなっているんだ」との読者からの電話が端緒だった

▼一方、職場体験で来た中学2年生4人が「新聞を読んでいない」と答えたのはショックだった。改めて若者の新聞離れを実感しつつ、新聞づくりに興味を持ち「新聞で情報収集するのもいいかも」と話してくれたことに救われる気がした

▼苦情や間違いの指摘が直接届くのも地方記者の宿命。新聞は正確性が命だ。取材相手と適度な距離感を保ちながら基本動作を徹底し、中学生にも期待される紙面づくりに努めたい。(石川亮太)