沖縄県の泡瀬干潟で絶滅危惧種のコアジサシが大規模に営巣している。コアジサシは環境省の第4次レッドリストで絶滅危惧2類に指定されている渡り鳥。干潟を望む「博物館カフェ ウミエラ館」館長で、2日に営巣を観察した屋良朝敏(あさとし)さんは「20年近く観察しているが、こんなに大規模に営巣しているのは初めて見た」と驚く。

コアジサシが営巣する砂州

元気に鳴くコアジサシのひな鳥=2日、沖縄市・泡瀬干潟(屋良朝敏さん提供)

羽を休めるコアジサシ=2日、沖縄市・泡瀬干潟(屋良朝敏さん提供)

コアジサシが営巣する砂州 元気に鳴くコアジサシのひな鳥=2日、沖縄市・泡瀬干潟(屋良朝敏さん提供) 羽を休めるコアジサシ=2日、沖縄市・泡瀬干潟(屋良朝敏さん提供)

 営巣が確認されたのは、干潟東側の沖合にある砂州。砂州の大きさは年々変化するが、屋良さんによると今年は大きめ。「埋め立て工事が潮の流れに何らかの影響を与えて、砂州の大きさも変化しているのかもしれない」と説明した。

 沖縄野鳥の会の山城正邦会長によると現在、200個ほどの巣が作られているとみられる。ひな鳥が巣立つまでには1カ月ほどかかるが、山城さんの調査では8日、4羽のひなが死んでいるのを発見した。

 卵やひな鳥は砂の色と見分けがつきにくく、砂州に立ち入った人が誤って踏んだ可能性があるという。山城さんは「自然の砂州でコアジサシが大規模に繁殖できる場所は貴重。ひな鳥が巣立つまではできるだけ砂州に立ち入らず静かに見守ってほしい」と呼び掛けた。