「三代目池田屋」ブランドで、島豆腐や大豆製品の製造・移動販売を手掛ける池田食品(沖縄県西原町、瑞慶覧宏至代表)は、7月上旬から、企業に冷蔵庫を置いて商品を売るオフィスサービスを始めた。企業の福利厚生向上や健康経営を支援する。供給体制の整備や、衛星利用測位システム(GPS)を利用した移動販売車の「見える化」も進め、営業を強化。肉製品の代替となる大豆ミートなど新商品の開発にも取り組んでいる。(政経部・川野百合子)

面積拡大や新機械などを整備して、生産性向上や新商品開発などに取り組む池田食品(西原町)の工場(いずれも同社提供)

新たに始めたオフィスサービスで、オフィスに設置される冷蔵庫や商品の例

ホームページから各移動販売車のルートや運転手の顔、連絡先を確認することができる

面積拡大や新機械などを整備して、生産性向上や新商品開発などに取り組む池田食品(西原町)の工場(いずれも同社提供) 新たに始めたオフィスサービスで、オフィスに設置される冷蔵庫や商品の例 ホームページから各移動販売車のルートや運転手の顔、連絡先を確認することができる

 オフィスサービス「毎日SOY(ソイ)まーる!」は、企業の事務所に、小型冷蔵庫を設置し、豆腐や大豆を使った総菜、スイーツなどを販売する。利用者は料金箱に商品の金額を支払い、いつでも手軽にヘルシーな大豆製品を取り入れることができる。

 オフィスに食べきりの総菜やお菓子を置いて売る、既存の類似サービスは全国にもあるが、大豆製品に特化し、総菜からスイーツまで販売する。現在導入しているのは1事業者だが、年度内に250カ所へ拡大を目指す。

 池田食品は、移動販売車で家庭へ直接販売しながら、ルート沿いのオフィスへ商品の補充をする。生活習慣病予防や偏った食生活の改善、企業の福利厚生向上を提案することで、企業イメージの向上や健康経営を支援。仕事で日中は在宅していない、潜在的な顧客獲得も狙える。

 同社は、2015年末に量販店の卸から撤退。移動販売車での販売だが、年間の売り上げは当時より約5千万円伸び1億5千万円と好調に推移。昨年2月からは、自社工場整備や、移動販売車の位置情報をホームページ上で確認できるようにするなど、営業強化に向けた整備を進めた。今後は、肉製品の代替となる、大豆ハム、大豆ソーセージなどの「大豆ミート」の開発に取り組む。

 瑞慶覧代表は「欧米では、菜食主義など大豆製品市場が拡大している。沖縄の伝統的な島豆腐や大豆製品は世界に通用する。新しいことに挑戦していきたい」と語った。