沖縄珈琲生産組合の前組合長、宮里直昌さん(69)=沖縄市=が名護市天仁屋のソーラーパネル下でのコーヒー栽培に力を入れている。農業をしながら太陽光発電する「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)」を利用。沖縄の直射日光を防ぐことで苗の成長がとても良いと言い「こんなに成長したのは30年間のコーヒー栽培で初めてだ」と驚いている。(中部報道部・勝浦大輔)

コーヒーの実の付き具合を確認する宮里直昌さん=11日、名護市天仁屋

宮里さんがコーヒー栽培をする名護市天仁屋のソーラーパネル(Ripple沖縄提供)

宮里さんが名護市安部で営む「カフェ・ドゥ・ミヤ」。東海岸が一望できる

コーヒーの実の付き具合を確認する宮里直昌さん=11日、名護市天仁屋 宮里さんがコーヒー栽培をする名護市天仁屋のソーラーパネル(Ripple沖縄提供) 宮里さんが名護市安部で営む「カフェ・ドゥ・ミヤ」。東海岸が一望できる

 コザ電気工事(永岡聡代表)が市天仁屋に所有するソーラーパネル下の土地を宮里さんが借り、コーヒー栽培を始めたのは2017年6月ごろ。高さ70センチほどの苗木を植えると、2年間で約3倍の高さに成長した。

 宮里さんによると沖縄のコーヒー栽培の攻略すべき天敵は(1)台風(2)直射日光(3)寒波-の三つ。ソーラー下では真上からの日光はほとんど遮られるが、朝夕など時間帯によって横から日が差す。その結果、野ざらしで育てるよりも成長が顕著だった。宮里さんは「隙間から入る光で育つには十分ということ。いかに沖縄の日光が強敵かということが分かる」と分析する。

 県内でコーヒーを作り30年になる。中南米の高山が主産地のコーヒー栽培が沖縄で可能か-。今も試行錯誤しながら栽培を続ける宮里さんは「琉球列島の夏の暑さ、冬の寒さに人間の手を加えればコーヒーはできる。ここでなければ作ることのできない希少価値のあるコーヒーだ」と力を込める。

 市天仁屋の畑では今年2、3月に豆を初収穫したが、量はまだ2、3キロほどだった。次回収穫期には相当量が見込めるという。宮里さんは、20基あるソーラー群のうち、4基の下(1基約120坪)で栽培するほか、名護市屋我地でビニールハウスを使用した栽培も手掛ける。「手作りして飲みたい」との思いで始まった宮里さんのコーヒーへの探求心は尽きない。

 名護市安部で金、土、日曜だけ開く「カフェ・ドゥ・ミヤ」も3月にオープン。クラシックを聴きながら沖縄コーヒーを楽しめる隠れ家のような場所だ。問い合わせは木曜夕方から日曜日、電話0980(55)8041。