社説

社説[[2019参院選]きょう投開票]未来への思い託したい

2019年7月21日 12:21

 参院選の投開票日を迎えた。

 沖縄選挙区は、自民公認で公明、維新が推薦するシンバホールディングス前会長の安里繁信氏(49)と、無所属で「オール沖縄」勢力が推す琉球大学名誉教授の高良鉄美氏(65)の事実上の一騎打ち。最終日の20日は夕方から、それぞれ大票田の那覇市で打ち上げ式を開き、支持を呼び掛けた。

 安里氏が議席奪取に成功すれば、自民は昨年の知事選以降の連敗を食い止め、流れを変える足掛かりを得る。

 高良氏が勝てば、オール沖縄の勢いは維持され、「辺野古ノー」を掲げる玉城県政の政治基盤強化につながる。

 結果は来年の県議選などにも影響を与えるため、どの選対にとっても負けられない重要な選挙だ。

 主な争点は基地問題と沖縄振興。 

 安里氏は2022年から先の沖縄振興を最大の争点と位置付け、島々の課題に応じた離島振興策を力説する。一方、辺野古の新基地建設に関しては賛否の明言を避けた。

 高良氏は新基地建設問題が最大の争点だとし、辺野古断念を求めている。沖縄振興予算については、地元企業に恩恵が行き渡る施策を強調した。

 基地、振興策とも議論が深まったとはいえないが、年金、消費税、憲法、子育て、雇用など沖縄が直面する課題は多岐にわたる。

 候補者が掲げた公約と、語った言葉をしっかりと吟味したい。

    ■    ■

 全国的な争点は第2次安倍政権発足から6年半余の「安倍政治」である。政権への中間評価となる参院選で問われているのが「1強体制」だ。

 都合が悪い問題はフタをしてなかったことにする。その姿勢が極まったのが「老後に夫婦で2千万円の蓄えが必要」とした金融審議会報告の扱い。いったん公になった報告書の受け取りを拒否するという安倍政権の対応に批判が集まった。

 他方、巨大与党に戦いを挑む野党は全国32の1人区で共闘態勢を組み、候補者を一本化した。

 安倍政権に引き続き安定した基盤を与えるのか、政策の転換を求めるのか。

 さらに安倍政権下で憲法改正に前向きな「改憲勢力」が3分の2以上の議席を維持するのか、阻止することができるのかにも注目が集まる。

    ■    ■

 参院選の投票率は1989年を最後に60%を超えたことがない。前回3年前は54・70%(沖縄54・46%)だった。

 政治は国民を映し出す鏡で、国民はそのレベルの政府しか持てないといわれる。およそ2人に1人が棄権するという状況は、民主主義を空洞化させかねない。

 政党の離合集散で「対立軸が分かりにくくなった」と指摘される。「どうせ何も変わらない」との声ももれる。

 だが年金や消費税などの課題は私たちの暮らしに直結している。過去には参院選の結果、政治の流れが変わったことが何度もある。

 投票所へ足を運ぼう。

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