【東京】首相官邸で24日、安倍晋三首相と向き合ったハンセン病元患者家族6人の中に宮城賢蔵さん(71)=東村=の姿があった。「深く、深くおわびする」と頭を下げ、補償を約束する首相。だが、熊本地裁判決で沖縄は米軍施政権下の期間は補償の対象とされていない。「沖縄も一律に補償してほしい」。宮城さんや沖縄の原告は、首相の謝罪が形となることを期待した。

安倍首相との面会後、記者会見する宮城賢蔵さん=24日午前、国会

 幼少期から激しい偏見にさらされたという宮城さん。白地に花柄のかりゆしウエア姿で、首相から向かって左端に座った。発言の機会はなかったが、左手の上に右手を重ね、首相をじっと見つめて言葉に耳を傾けた。目を潤ませる原告もいる中、宮城さんの表情は変わらなかった。

 面会後に開かれた記者会見。宮城さんは米軍施政権下の沖縄に関しては国の責任を認めていない熊本地裁判決に触れ、「沖縄が別の扱いをされたら、一番それが不愉快だ。だから全国のみなさんと一律に補償してほしい。これが私の切なる思い」と語気を強めた。

 面会で、首相の言葉をどう感じていたのか。

 「総理の目を見たら、よーし、自分がやってやるぞという目だった。人は目を見ればすぐ分かる」

 林力原告団長が首相に「いまだ身内にハンセン病の患者、元患者がいることを名乗れない多くの人々がいる」と語ったように、6人の他に20人の原告が、会場となった大会議室でカメラに映らないように隅の方に座って見守った。

 その中にいた沖縄の60代女性は「沖縄も一律に補償されるかは未知数」としつつ、「総理の目力に、やってくれると確信した。本当によろしくお願いしますと、心の中で叫んだ」と、この日の面会に希望を託す。