太平洋戦争で多くの日本人が亡くなったフィリピン・ミンダナオ島ダバオの慰霊祭に出席する「第55回慰霊と交流の旅」の墓参団106人が26日、那覇空港を出発した。高齢化に伴い参加者が減少し、旅行社による募集型企画旅行は今年が最後。参加者は自らが育った場所や家族ゆかりの地を巡る。

慰霊の旅を前に結団式に臨む参加者=26日、那覇空港

 最高齢で金武町から参加した與那城隆さん(90)はダバオ出身。1944年に1人で沖縄に渡ったが、ダバオにいた父や妹は戦争で亡くなり、遺骨も見つかっていない。「元気な限りは旅を続けるつもり」と話す。

 1人だけの県外参加者の坂本保子さん(88)=埼玉県=もダバオ生まれ。以前は日本本土にダバオ出身者の会があったが、慰霊の旅を続けているのは今は沖縄の会だけ。「ダバオは古里。行かないとホームシックになる」と話す。

 墓参団は28日、多くの犠牲者が出たタモガン地区の「平和友好記念碑・納骨堂」で焼香し、旧日本人ミンタル墓地の「沖縄の塔」で追悼式を開く。

 慰霊祭を主催する県ダバオ会の山入端嘉弘会長(83)は「最後ということで多くの参加があった」と笑顔を見せ、「私は体力の続く限り慰霊を続ける。来年からは有志で旅を続けたい」と話した。