メキシコの県系4世ナロユキ・コアシチャさん(27)と県系5世クアウトリ・モラさん(30)が、それぞれ親族を捜して初めて沖縄を訪れている。手掛かりは少ないが「小さな断片でもいい。家族のルーツを見つけたい」と情報提供を呼び掛けている。

ナロユキさんの曽祖父・小橋川栄光さんの外国人登録証

 2人はトヨタ財団などの支援事業で25日に沖縄入り。沖縄県立図書館の移民データベースなどで情報収集している。

 ナロユキさんの曽祖父・小橋川栄光(えいこう)さんは1907年にメキシコに渡り現地で結婚。サトウキビ運搬船の船長として働き、76歳で亡くなった。生前、「メキシコに来る前に沖縄の両親は亡くなった」と話していたという。

 県立図書館で調べたところ、栄光さんは1885年5月11日生まれで、本籍は西原間切我謝村1016。21歳で渡航した。

 クアウトリさんの高祖父(父の曽祖父)の儀間竹松さんは1904年に沖縄を出発。現地で結婚し、炭鉱作業員として働いた。沖縄に妹が1人いたらしいとの情報がある。移民データベースでは、伊江島の西江前村197という住所と「平民農」「農鉱業」と肩書が記されていた。

 クアウトリさんは「親戚が見つかったら、なぜ移民したのか、沖縄の家族はどんな人たちだったのか聞いてみたい」。図書館で栄光さんの旅券番号を見つけ涙したというナロユキさんは「おじいさんが存在していた証しに感動している。沖縄の家族のルーツがたどれれば」と期待した。

 2人は8月1日まで滞在し、西原町と伊江島を訪ねる予定。