セントラル警備保障(CSP)の警備員だった男性が29日、辺野古海上警備業務の違法状態について、発注者である沖縄防衛局の責任を直接問うた。田中利則局長ら幹部は「受注企業が適切に対応する」と繰り返すばかりだった。

 船上に警備員を拘束したままの「休憩」が労働に当たるという労働基準監督署の判断は3年前、最初にこの業務を受注した企業にも示されている。防衛省が昨年末に発表した報告書には職員が労基署を2度訪ね、「待機時も給与支払いの対象になることを確認」したと記述がある。「知らなかった」では済まされない。

 受注企業が変わっても、何度労基署や警備員が指摘しても、労働基準法違反が続く。

 新基地建設に県民の理解が得られれば必要ない厳重な警備に、海上だけで178億円の巨費が投じられる。業界大手のCSPは2019年2月期決算で過去最高の当期純利益を誇り、要因に「沖縄の海上警備」が「好調に推移」したことを挙げている。

 行政の基本中の基本である法令順守や予算の効率的な執行がいつまでもできない。事態は、防衛局の能力が疑われる段階にきている。(編集委員・阿部岳)