■識者評論 本村真琉球大学教授

 「母子寡婦福祉法」に新たに「父子」を盛り込む2014年10月の法改正もあって、父子を含めたひとり親世帯の支援制度は拡充され、今回の調査でも厳しい生活状況の中に一定の好転が見られた。一方、初めて調査対象に加わった養育者世帯は割合的に少ないこともあり、なかなか光が当たってこなかったと言える。

琉球大学・本村真教授(児童福祉)

 調査によると養育者は祖父、祖母、おじ、おばで、いずれか一人で孫やおい・めいを育てているケースが多い。特に高齢の祖父母だと経済的な苦しさに加え、加齢による健康不安や、親世代と比べ孫との世代ギャップが大きいために、育児や教育の方法、情報収集などでの困り感が強いことも考えられる。

 実親の不在や生活環境の変化で大きなストレスを抱えた子どもたちへの医療的・心理的サポートを含め、養育者と同居開始後の早い段階から支援が必要なことも少なくない。行政など支援者側にはSOSを待つのではなく、養育者世帯の状況を精査し必要なサービスを積極的に届ける姿勢が求められる。(児童福祉)