トウモロコシやサトウキビに食害を与えるガの「ツマジロクサヨトウ」の幼虫57匹が7月24日、多良間村の飼料用トウモロコシ畑で確認されたことが1日、分かった。県内では、7月中旬に恩納村で2度確認されており、今回で3例目。多良間村の飼料用トウモロコシ畑4カ所(1600平方メートル)で食害が発見された。県内で大量の被害が確認されたのは初めて。まん延を防ぐため、発見されていない畑も含めて、トウモロコシの刈り取りが進んでいる。ツマジロクサヨトウは80品目以上の広範囲な作物に食害を与えるとされ、関係者はサトウキビやキクなどへの被害拡大を懸念している。(政経部・津波愛乃)

ツマジロクサヨトウの食害を受けた飼料用トウモロコシの葉=7月30日、多良間村の飼料用トウモロコシ畑(さとうきび糖業振興会提供)

ツマジロクサヨトウ(県病害虫防除技術センター提供)

ツマジロクサヨトウが見つかった多良間島

ツマジロクサヨトウの食害を受けた飼料用トウモロコシの葉=7月30日、多良間村の飼料用トウモロコシ畑(さとうきび糖業振興会提供) ツマジロクサヨトウ(県病害虫防除技術センター提供)
ツマジロクサヨトウが見つかった多良間島

 57匹は、畑の数カ所から見つかった。ツマジロクサヨトウは、柔らかい若葉を食べるため、実がなる前のトウモロコシが多い畑で、広範囲にわたり食害が確認された。卵を産み付けた成虫が単体か複数か不明。県は、台湾か中国から飛来したと推測している。

 県内の飼料用トウモロコシのほとんどは、畜産農家が家畜用に生産している。家畜が口にするため、安易に農薬が散布できず、発見した場合は早期に刈り取るしか防除の手はない。

 現時点で有効な防除マニュアルはなく、農水省は「年内に、全体を踏まえた防除法を確立したい」としている。

 県病害虫防除技術センター予察防除班の河村太研究主幹は「本来の生息区域でない中国にも定着しており、今後は毎年沖縄にも飛来する可能性がある。確実な防除方法を確立するため、生態をしっかり分析しなければならない」と危機感を募らせた。

 県は来週中にJAや市町村を招集し、農家への周知徹底を依頼する。県営農支援課の前門尚美課長は「疑わしい個体については調査していく」と水際での阻止に力を入れる方針だ。

県、情報求める

 ツマジロクサヨトウは顔に特徴があり、大きな目と口の境目に白っぽい色の逆Y字の模様がある。ツマジロクサヨトウに関する情報は、県病害虫防除技術センター、電話098(886)3880。