千葉県出身の川合径さん(41)が沖縄・大宜味村田嘉里でカカオ栽培に取り組んでいる。来年冬に初の収穫を迎え、2021年にも自身で育てたカカオ豆から作った“やんばる産チョコレート”を販売する予定。今年4月には国頭村浜でチョコレート専門店をオープン。「地域だからできるものづくり」をモットーにやんばるを盛り上げようと奮闘する。(北部報道部・當銘悠)

シークヮーサーや月桃と組み合わせたチョコレート(左)。沖縄シナモン(カラキ)を効かせたチョコレートドリンクを提供している

ビニールハウスで栽培するカカオ=大宜味村田嘉里

リニューアルで外観が新しくなった「OKINAWA CACAO  FACTORY&STAND」。社長の川合径さん=7月25日、国頭村浜

シークヮーサーや月桃と組み合わせたチョコレート(左)。沖縄シナモン(カラキ)を効かせたチョコレートドリンクを提供している ビニールハウスで栽培するカカオ=大宜味村田嘉里 リニューアルで外観が新しくなった「OKINAWA CACAO  FACTORY&STAND」。社長の川合径さん=7月25日、国頭村浜

 川合さんは16年4月に大宜味村へ移住して「オキナワカカオ」というブランドを設立。二つのビニールハウスでカカオ豆の栽培を手掛けている。

 カカオ豆の収穫までに3~4年を要するため、現在は海外からカカオ豆を仕入れている。一般的にチョコレート製品を作る場合、製菓用の「クーベルチュール」を使用するが、同店は原材料の特徴を生かすためカカオ豆の加工からチョコレートになるまで一貫して行う「Bean to Bar」製法を採用する。

 大宜味産の沖縄シナモン(カラキ)やシークヮーサー、泡盛など地元食材と組み合わせ、滑らかな口当たりが特長だ。

 川合さんは11年から13年にかけて、妻と子どもが住んでいた沖縄に何度も足を運ぶ中、沖縄でコーヒーブランド設立を目指す人と出会い、国内での栽培が珍しいカカオ豆に目をつけた。「コーヒーと栽培条件が似ているカカオも栽培できるのでは。沖縄でカカオのブランドを作ったら面白いだろうな」。会社勤めを辞め、大宜味村に移った。

 大学の農学部出身だが、カカオ栽培もチョコレート作りも初めてのことばかり。焙煎(ばいせん)の温度や食材とチョコレートの配合がうまくいかず試行錯誤を繰り返し、現在の製品の形になるまでに10カ月ほど要した。苦労も多いが、「絶対諦めない」と決意は固い。生産から販売までを一貫して行うことで一つの産業として確立させたい考えだ。

 チョコレート専門店「OKINAWA CACAO FACTORY&STAND」は山原工藝店、ローソン浜店隣にあり、営業時間は午前11時~午後5時。チョコレート(550円~)のほか、ドリンクや黒糖ジェラートのチョコソース掛けなどがある。インターネットでも販売している。川合さんは「素材を正直に生かしたチョコレート。やんばるを味わいに来てください」と呼び掛けた。問い合わせは同店、電話050(5241)8152。