沖縄県那覇市のデパートリウボウで開催中の展示会「東京藝術大学OBアカンサスの会日本画俊英サミット」に、沖縄にルーツを持つ人気の若手日本画家、平良志季さん(29)=東京都=が初出展している。日本の妖怪や摩訶不思議な世界を繊細な筆遣いで生み出す平良さんは、祖父や曽祖父が沖縄出身で、「祖父たちが愛した地で展示できることが心底うれしい」と話している。

「沖縄にルーツがあることがうれしい」と話す日本画家の平良志季さん(本人提供)

 東京出身の平良さんは2015年に東京芸術大学大学院を修了。全国の百貨店や画廊で出展を続け、今年あった国内最大級の美術の見本市「アートフェア東京」では作品が完売した。

 今回の展示ではキジムナーが座敷わらしと戯れる作品などを出展。平良さんに参加を呼び掛けた画廊を営む柴田悦子さんは「新進気鋭の作家。どんな創造をするか楽しみ」と期待を寄せる。

 平良さんにとって、沖縄は「故郷のような存在」という。曽祖父の加(くわえ)さんは戦前に那覇市の助役を務めており、祖父の久さん(故人)も幼い頃、沖縄によく連れて行ってくれた。十数年前、祖父が糸満市の平和の礎で母オトさんの名前に手を合わせ、「どんな最期だったのかも分からず、遺骨もない。ここがお墓だよ」と語っていた姿は今も胸に残っているという。

 平良さんは「これからも沖縄と関わりたいし、もし県内に親戚がいればつながりたい」と話している。

 展示会は美術サロンで5日まで。ライブペイントは3日午後3~5時、4日午後1時半~3時。