大弦小弦

[大弦小弦]強引な改憲論議 国民と距離感

2019年8月4日 08:30

 「有力な方を議長に置き、改憲シフトを国会が行うのは、極めて大事だ」。自民党の萩生田光一幹事長代行が、憲法改正論議が停滞するなら、大島理森衆院議長を代える必要があるとの認識をインターネット番組で示した

▼改憲のため「衆院議長を代える」との発想に驚く。萩生田氏は「改憲をするのは首相でなく、国会だ。大島衆院議長は立派な方だが、どちらかと言えば調整型だ」とも

▼衆院議長は三権の長の一角。慣例で与党第一党から選ばれるが、会派を離脱し無所属となる。「調整型」は当然だ

▼野党だけでなく与党からも批判が噴出し、萩生田氏は大島氏に謝罪、二階俊博幹事長から注意を受けた。萩生田氏は安倍晋三首相の側近。国会を官邸の追認機関と考えているのなら勘違いも甚だしい

▼先月の参院選で首相は「憲法を議論しない政党か、議論する政党かを選ぶ選挙」と訴えた。与党の過半数維持で「国民の審判が下った」と各党に憲法論議を求める。が、このような強引な姿勢が垣間見えては不信感は増すばかりだ

▼参院選後の共同通信社の世論調査では、安倍首相の下での改憲に「反対」との回答は56・0%で「賛成」は32・2%。優先課題は「年金・医療・介護」が首位で48・5%、「改憲」は9項目で最低の6・9%。現段階での改憲は、そもそも国民と距離がありすぎる。(内間健)

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