日韓関係の悪化に伴い、沖縄を訪れる韓国人観光客の減少が長期化している。7月上旬に日本が韓国に輸出規制強化措置を加えたことでキャンセルが相次ぎ、政府が2日に輸出を優遇する「ホワイト国(優遇対象国)」から韓国を除外したことで、状況がさらに悪化。ホテルやレンタカー会社などにも影響が広がり、8月は韓国の団体旅行客が前年比7割減となった旅行社もある。那覇-韓国を結ぶ航空路線の運休・減便も相次ぐ。韓国は10月以降に、旅行シーズンのピークを迎える。県内の観光関係者は、修復の気配がない日韓関係の亀裂に懸念の声を上げている。(政経部・仲本大地)

那覇空港発着の韓国路線

 2018年度に沖縄を訪れた観光客999万人のうち、韓国客は55万人(5・5%)で、そのうちの約90%が空路を利用した。

 ただ、日韓関係の悪化に伴う利用客の減少で採算が合わなくなり、那覇-釜山路線を運航するアシアナ航空(提供座席数約160席)は23日から、週3便の路線をすべて運休。那覇-ソウルを結ぶイースター航空(約190席)も、9月18日から10月26日にかけて週7便から4便に減便する。

 世界最大級の米オンライン旅行会社「エクスペディア」で沖縄市場を統括する山崎美穂氏は「韓国客の予約状況は7月ごろから減少傾向にあった上、『ホワイト国』の指定除外以降、急激に落ち込んだ」と説明。「県が誘客に注力するカナダやドイツなど欧米客が伸びているものの、現状では韓国客の落ち込みをカバーできるほどではない」と話す。

 沖縄ツーリスト(OTS)では、8月の韓国の団体客の売り上げが前年同月比75%減少する見通しで、9月も予約段階で90%減となっており、底が見えない。同社が運営するレンタカー会社の予約数も、7月は6割減となった。

 本島南部のホテルでは、30人規模の韓国の団体客が昨年8月は週3~4組あったものの、今年は大幅に減少し「昨年の1割程度」(担当者)にとどまっている。「大きな痛手だ。中国、台湾、香港の観光客で穴埋めを考えているが、どこも政治情勢が不安定で期待できない」と嘆く。

 県は19年度の観光客数1030万人の目標達成への影響を計りかねる。担当者は「国家間の問題なので、影響がいつまで続くか分からない。対策は難しく、現状では情報収集を徹底したい」と静観する。昨年度の韓国客数が半減したとしても、年間の落ち込みは30万人弱にとどまるため、影響は限定的との見方もある。

 一方で、観光関係者は「韓国の旅行者は10月以降に増えていく。県や沖縄観光コンベンションビューローが主体となった対策が必要だ」と危機感を募らせている。