[沖縄の防災・共に考える](66)真夏日・熱帯夜

 沖縄地方で真夏日が多くなっている。沖縄気象台によると、最高気温が30度を超える真夏日は1931~2018年までに、県平均で10年当たり2・73日のペースで増えた。最高気温が35度以上の猛暑日は20世紀末にはほとんどなかったが、21世紀末には約57日に増加すると予測される。熱帯夜も多くなっており、沖縄気象台は「これまで以上に温暖化の対策をしないと、熱中症による健康被害はもちろん、農作物やサンゴがダメージを受け、観光にも影響が出かねない」と話している。(社会部・徐潮)

真夏日の年間日数の経年変化

真夏日の年間日数の変化傾向

熱帯夜の年間日数の経年変化

熱帯夜の年間日数の変化傾向

真夏日の年間日数の経年変化 真夏日の年間日数の変化傾向 熱帯夜の年間日数の経年変化 熱帯夜の年間日数の変化傾向

 観測開始の時期は違うが、真夏日の増加ペースが早いのは久米島で、1959年~2018年までに10年当たり6・67日のペースで増えている。次いで那覇(1931年~2018年)と与那国(1957年~2018年)が5・32日。

 気候変動は、大気や海洋などの自然界の変動のほか、温室効果ガスの排出による地球温暖化や都市化の影響で起こっているとみられる。

 同気象台の観測では、1980~99年の真夏日の年間日数は県平均で78・3日。那覇と宮古島を見ると、年間100日以上の真夏日があるのは2000年代まで数年に1回程度だったが、2010年以降は100日を超える年が多くなっている。石垣島では、ほとんどの年で100日以上となり、150日を超える年もある。

 夜間の最低気温が25度以上の熱帯夜も、県平均で10年当たり5・72日のペースで増えている。増加ペースの最も早いのは久米島で7・73日。

 1980~99年の熱帯夜の年間日数は、県平均で83・4日。那覇では1970年代後半ごろから増加傾向にあり、2000年以降では年間100日を超える年が多くなった。石垣島では、1950年半ばから年間100日を超える年が多くなっており、最近では年間150日前後に達する年もある。

 同気象台の予測では、21世紀末には真夏日が92日程度増え、年間で約170日に。熱帯夜は97日程度増え、年間180日になる。いずれも熱中症のリスクの増大と長期化の恐れがある。

 同気象台地球環境・海洋課の河原恭一地球温暖化情報官は「二酸化炭素の排出量を減らす努力のほか、適切に冷房を使うことや、暑さに強い農作物の品種への切り替えなどが必要だ」と対策を呼び掛けている。

6~8月、沖縄の熱中症379人 重症化の傾向

 県地域保健課によると、6月1日から8月3日まで、離島を含む県内23医療機関で熱中症と診断された人数は379人に上った。前年同期(460人)より少ないが、意識がない・けいれんなどの症状が出た「重症度3」の患者は21人、前年同期の18人を上回った。

 県担当者は、沖縄地方の今年の梅雨明けが平年より遅かったことが熱中症患者減の要因の一つと分析。一方、「熱中症になったら重症化しやすい。暑い時はものすごく暑い」と、熱中症対策を呼び掛けた。