種雄牛(種牛)の改良に取り組んでいる沖縄県畜産研究センターは13日、遺伝子の塩基配列から肉質の良さを割り出した初の種牛「茂北福」の子牛18頭が、霜降り度合いを示す脂肪交雑の平均値が一般的な子牛の6~7を上回る8・5を記録し、歴代最高となったと発表した。これまでの最高は2016年に「球美乃花」の子牛21頭を調べた7・14だった。

子牛の霜降り度合いが歴代最高の値となった種牛「茂北福」(県提供)

 牛の肉質は父方の遺伝子に大きく左右されるため、全国の産地は種牛の改良に力を入れている。以前は種牛とメス牛を交配させて生まれた子牛の枝肉を調べなければ、種牛の肉質は割り出せなかったが、センターは14年度から、遺伝子の塩基配列で種牛の肉質を評価する事業を手掛けている。

 茂北福は脂肪交雑の値が高かったことから、メス牛と交配。18年6月から19年2月にかけて、子牛の脂肪交雑の平均値を比べたところ、これまで記録のある種牛57頭中最も高かった。茂北福の子牛18頭中17頭が肉質等級4以上で、94・4%の上物率だった。

 センターによると、一般的な上物率は80%前後のため、茂北福の肉質の良さが子牛に着実に反映されているという。センターは茂北福の凍結精液を販売中。肉質の評価が高かったことから、現在の1本当たり税抜き千円から10月には3千円に値上げする予定だ。