沖縄県地域・離島課は9月から、石垣市と久米島町、渡嘉敷村の3島で、ICT(情報通信技術)を活用して、時間や場所にとらわれずに働く人材「テレワーカー」の育成を始める。ICTが整備されたコワーキングスペース(共用オフィス)を使うことで、離島でも都心部と同様の仕事が受注できる。島外から仕事を取り込むことで、新たな雇用創出を図り、定住化を促進する狙い。(政経部・上地一姫)

離島のテレワーカー人材育成のイメージ

 同課は離島ICT利活用促進事業のうち「離島テレワーク人材育成補助事業」を本年度から3年間実施する。本年度の事業総額は約4130万円。一部にソフト交付金を活用する。

 小規模離島を含む多くの島では雇用機会が少ない。観光業などに従事していても季節によって業務量が変動する人や、育児・介護をしている人などが都合の良い時間に副収入が得られるようにする。島内で働く環境を整備するため、3島では会議室などの通信環境の改善やテレビ会議システムの導入に必要となる機器、パソコンなどの整備を行う。

 ICTサービス事業を手掛ける那覇市のブルー・オーシャン沖縄が9月から、申し込んだ島民に無料セミナーを数回実施する。同社が県外企業などから受注したホームページ制作やWEBライティング、入力業務などの仕事を受講生に割り振る。本年度のテレワーカーの育成人数は3島で40人以上を想定する。

 同課によると、テレワーカーは受注内容や量によるが、月に1万~5万円程度の副収入が見込めるという。経験を積んで将来的には、単価の高い仕事をこなせるようになることを目指す。担当者は「3島で始め、徐々に対象離島を拡大したい」と語った。これまで離島ICT利活用促進事業では、高齢者の見守り・健康管理やテレビ会議システムを使った東大生による遠隔授業などを行ってきた。