沖縄県宜野湾市大謝名の就労支援事業所「ワーカーズホーム」が82円切手を貼って送れるレター型のドリップコーヒー(税別120円)を販売し好評だ。アルコール・薬物依存症や障がいのある15人が生豆の選別から焙煎(ばいせん)、袋詰めまで担っている。「50メートルをみんなでのんびり歩こう」が事業所のモットー。横山順一施設長(49)は「マイペースでものづくりをしていきたい」と話す。(中部報道部・平島夏実)

「送れるコーヒー」を販売するワーカーズホームの横山順一施設長。デザインは娘のしゅうさんが手掛ける=10日、宜野湾市大謝名

 ワーカーズホームが同商品を売り出したのは2017年。台湾でレター型のコーヒーを売っていると聞き、「買ってその場から郵送できるお土産」として作り始めた。デザインはクリスマス、年賀、暑中見舞いなど季節ごとにあり、今は「残暑お見舞い申し上げます」のメッセージが入る。

 現在は海外から生豆を仕入れているが、近くの畑でコーヒーの木130本を無農薬で育てており、将来的には県産豆から作った商品を販売したいという。

 コーヒーが香る事業所内は「電話の声が聞こえない」(横山施設長)ほど、おしゃべりでにぎやか。会話の中にさらりと困り事が入ることもある。

 「うちの子、今度学校にお弁当持っていかなきゃいけないんだけど。私、絶対作れない」という女性に「無理しないでいいよ。買ってきたお弁当を詰め直すだけでもやってみたら」と返す人。算数セットの細かい教材に一つ一つ名前を書かないといけないと嘆く人がいて、みんなで名入れを手伝った日もある。

 横山さんは「最近どう、と聞かれると、体調が悪くても『元気です』と答えてしまうメンバー。50メートル走はダッシュできるけど、その後ばたっと倒れてしまうんです」と話す。

 事業所では月1回の個別面談のほか、毛布とソファを備え、いつでも休めるように配慮している。

 「送れるコーヒー」は1袋に2杯分入っている。ワーカーズホームのホームページや宜野湾市志真志の直売所「ハッピーモア市場」で販売している。問い合わせはワーカーズホーム、電話098(955)1692(平日のみ)。