沖縄県うるま市立津堅小中学校(大庭真由美校長)でこのほど、島の沖縄戦を描いた手作りの紙芝居「津堅島の命の恩人 坪田輝人ものがたり」の発表があり、同校で読み聞かせをしているボランティア・アッケッケーのメンバーが、物語を通して小中学生や地域住民に平和の大切さを訴えた。

子どもたちに紙芝居「坪田輝人ものがたり」の読み聞かせをするボランティア=うるま市・津堅小中学校

 津堅島での沖縄戦時の実話を基にした紙芝居。島に重要な軍事施設が造られたため、男の子は防衛隊員に、女の子は看護補助として現地動員された。だが、米軍が攻めてきた際、ハワイ日系3世の元米軍人で当時通訳だった坪田輝人さんのおかげで住民の命が救われ、終戦後に島の人と再会をする。

 若い世代にも島の戦争の記憶を語り継ぎたいとの思いから、大庭校長と関係者が協力して作品化。戦時中に15歳で補助看護師として動員された緑間春子さん(89)や、17歳で防衛隊員に動員された安里義三さん(91)らから聞き取りをした。

 紙芝居の当日は、手描きの絵と実話を基にしたストーリーをアッケッケーのメンバーが読み聞かせ。来場者が地元の戦争の歴史を振り返った。

 津堅中学1年の安里大希さんは「今日の紙芝居で今まで知らなかったことが分かった。命の尊さや戦争の悲惨さをいろいろな場所で後輩たちにも語り継いでいきたい」と真剣な表情で話した。

 沖縄戦時、補助看護師だった緑間さんは「坪田さんのおかげで多くの住民の命が救われた。あのような悲惨な戦争は二度と起きてほしくない」と感想を話した。(与古田徳造通信員)