高齢社会を迎え、国内の死亡率は右肩上がりだ。国会では今年6月に死因究明推進基本法が成立し、地方自治体の責務として「地域の状況に応じた施策の実施」を定めた。県内では県警などが扱う死体の死因究明や身元確認について県や捜査機関、医療機関が昨年、県死因究明等推進協議会を立ち上げ情報共有や連携ができるよう模索を始めている。(社会部・下地由実子)

行政や捜査機関、医療機関が出席した県死因究明等推進協議会=7月25日、県庁

行政や捜査機関、医療機関が出席した県死因究明等推進協議会=7月25日、県庁

行政や捜査機関、医療機関が出席した県死因究明等推進協議会=7月25日、県庁 行政や捜査機関、医療機関が出席した県死因究明等推進協議会=7月25日、県庁

 人の死のうち医師が診断した死以外は、犯罪や事故、災害も含め「異状死」とされ警察が取り扱う。全国的な高齢化や独居などの増加で異状死の増加も見込まれている。

 協議会は、犯罪の見逃し事例や東日本大震災などを受けて、国が2014年に死因究明等推進計画を策定し都道府県に設置を求めた。関係機関が連携し、犯罪死や虐待死の見逃しを防ぐことなどが目的だ。

 ただ、各地の動きは鈍く、沖縄県も第1回協議会開催は18年8月と、全国32番目だった。

 第2回協議会は今年7月にあり、県や県警、琉球大法医学講座、県医師会など7機関8委員が意見交換。警察からの死体の病歴の照会対応に手間がかかるとの病院側の声や、北部地区で死体のCT撮影の施設が少ないなど、現状や課題を議論した。

 県協議会のある委員は「年1度の会議では話が進まない。県が音頭を取り実態調査などを手掛けるべきではないか」と指摘する。

 全国的には滋賀県協議会のように、死因究明に関する人材確保を知事に提言しするほか、子どもの死亡の予防に向けて18歳未満の子どもの死因調査に取り組んでいる事例もある。

 県医療政策課の諸見里真課長は「関係機関が顔をそろえる場ができたことが大きな前進。現状を把握し課題に取り組むことを積み重ねたい」と話している。