沖縄県の羽地内海に面した名護市仲尾区(玉城清市区長)の集落後方にある「仲尾トンネル」が今年8月、開通100周年を迎え、区民らは喜びに沸いている。全長約30メートル、幅と高さは約6メートル。1919年8月、沖縄で初めての手掘りトンネルとして完成した。

開通100周年を迎え、仲尾トンネルの前で万歳する仲尾区民=13日、名護市

 トンネルは仲尾集落後方の標高約50メートルの小高い丘陵に囲まれた位置に掘られた。玉城区長によると、大正初期までは丘陵を迂回うかいして農地を耕したが、ムラの不便を解消しようと、区民が一致団結してトンネル開通事業に着手。1939年には最初の改修工事で段差をなくし、荷馬車の往来を良くした。1967年には琉球政府補助で2回目の改修があり、現在の大きさになっているという。

 近隣小学校の遠足の場所だったという同区の宮城文信さん(70)は「60年前まで荷馬車がやっと通れる道幅だった。その後きれいになり、真喜屋小や稲田小、羽地小学校の子どもの遠足の場所だった」と懐かしそう。北海道から7年前に同区に移り住んだ仲村俊哉さん(59)は「こんな小さなムラにトンネルがあるのは珍しい。区の作業がある時の休憩場所は最適」と笑顔で話した。

 8月31日のトンネル開通100周年記念の式典と祝賀会の準備を進めている玉城区長や宮里達也書記は「トンネル道を往来する車も年々増えている。観光資源になってムラの活性化になればうれしい」と口をそろえた。(玉城学通信員)