県性暴力被害者ワンストップ支援センター(#7001)が20日から365日24時間態勢となり、医療を含めて総合的支援をいつでも受けられるようになる。日中のみの相談業務中心だった2015年2月から今年3月末までに、センターに寄せられた強姦(ごうかん)や強制わいせつなどの性被害に関する相談は述べ2994件。相談者は287人で、うち33%が10代以下だった。緊急避妊により望まない妊娠を防ぐことができる「被害から72時間以内」の相談は10%にとどまった。

性暴力被害者の相談状況

 相談者のうち、暴力を受けた相手を「知っている人」と答えたのは7割以上に上り、面識のある人からの被害が大半である実態が浮き彫りになった。被害は「強姦」が37%(106件)で最も多く、「強制わいせつ」22%(71件)、「性的虐待」11%(33件)と続いた。

 相談者のうち、1週間以上たってから相談を寄せた人が73%(210件)。被害を長期間抱え込む傾向がある。警察に被害を訴えなくても、初診や性感染症検査、緊急避妊などを無料で受けられる県の助成制度利用は16~18年度で33人にとどまった。

 県子ども生活福祉部の大城玲子部長は「性暴力被害は声を上げづらかったり、誰にも相談しづらかったりする現状がある」と指摘。「あなたは悪くない、必ず寄り添う人がいるよ。そんなメッセージを発信できる場でありたい」と語った。

 県を通じ、本紙にコメントを寄せた女性相談員の一人は「長い間、誰にも相談できず、やっとの思いで相談に至ったという方も多い。勇気を出して相談してくれた方々の気持ちを大事にして今後も支援をしていきたい」と思いを込めた。

フリーダイヤル化やLINE活用を提言 支援団体

 センターは2015年2月、月曜から土曜の日中限定で開所した。12年に性暴力に遭った当事者や支援者らとセンター設立を望む団体を立ち上げ、署名活動を始めた「SO♡」(ソーハート=サポーター・オブ・ハートの略)の上野さやか事務局長は、県の24時間病院拠点化を「大きな一歩」と評価する。

 一方で、未成年の被害が目立つことに触れ「年齢が幼いほど、支援機関によりつながりやすいシステムが必要になる」と指摘。センターへの相談には電話料金がかかるため、お金の持ち合わせがなくても通話できるフリーダイヤル化や、若者が気軽に相談しやすい無料通信アプリ「ライン(LINE)」の活用などを提言した。

 専門相談員の研修や性的マイノリティーへの支援態勢充実も合わせて求め「時代のニーズに合わせた形で相談者がよりSOSを発しやすい環境を目指してほしい」と訴えた。