沖縄県読谷村で昨年9月、酒に酔った米兵(23)=当時=が民家に侵入して逮捕された事件で、再発防止策の公表などを求める被害者側に対し、米軍が要請書の受け取りを拒否していたことが21日分かった。被害者の代理人弁護士が会見で明らかにした。

「再発防止策はいつになったら示されるのか」と不満を募らせる被害少女の父親=21日、県庁記者クラブ

■「丁寧に対応済み」との理由で

 代理人によると、今年5月末から在沖米陸軍法務部と要請書の受け渡しについて調整したが、6月25日に米軍から拒否するとの通達があった。その後、沖縄防衛局を通じ要請書を米軍側に渡そうとしたが、今月2日に防衛局から「被害者へ丁寧な対応をしている」などの理由で米軍が受け取らないとの連絡があったという。

 防衛局は取材に「米軍側に要請書の受け取りを働き掛けたが『要請書の内容は全て口頭で(被害者側に)回答した。受け取りはできない』と説明があった。被害者の意向を踏まえ米軍に働き掛けたい」と回答した。

■身の危険を感じ窓から逃げる

 事件は昨年9月7日午後10時半ごろ発生。上半身裸で酒に酔った米兵が民家に侵入。部屋には当時高校2年の少女と生後5カ月の妹がおり、身の危険を感じた少女が妹を抱え、はだしで窓から逃げ隣家へ助けを求めた。

 県庁で会見した父親は、高校生の長女が事件後、精神的に不安定になり学校を早退する時期もあったとして、「(米軍が示す)金銭的賠償ではなく、具体的な再発防止策の公表を求めたい」と訴えた。

 同事件で逮捕された米兵は昨年9月20日付で不起訴処分になった。代理人弁護士によると、同年11月に米軍基地内の簡易軍事裁判所で月給3分の2の減給1カ月と、45日間の労役が決定している。