命ぐすい耳ぐすい 沖縄県医師会編(1201)

那覇を中心とした4病院のインフルエンザ患者数

 インフルエンザは冬季のみの病気と思っていませんか。図は、那覇市を中心とした地域の浦添総合病院、那覇市立病院、沖縄赤十字病院、沖縄県立南部医療センター・こども医療センターの4施設から検査依頼された結果の7年間のまとめを、ウイルス型別(A型またはB型)に示したものです。この図からわかるように、沖縄県においてはインフルエンザを一年中認めることが大きな特徴です。新型インフルエンザ発生の影響で変動はありますが、一般的に夏のインフルエンザをウイルス型別に解析すると主としてB型優位であり、また小児を中心に、保育園、または学校で流行することも特徴となっています。

 沖縄県で夏にインフルエンザの流行があることは周知の事実となったことで、その影響は日本全体に及んでいます。近年では、夏のインフルエンザの流行は、日本全体でみられるようになり、特に5月、または9月のインフルエンザの流行は珍しくなくなってきました。

 なぜ沖縄県では夏にもインフルエンザが流行するのか、それに対する明確な解答は得られていません。ただし熱帯~亜熱帯地方では一年中インフルエンザが流行することが知られており、日本で唯一、亜熱帯地域に位置するという気候が影響している可能性があります。また東南アジア、または南半球からの観光客がインフルエンザウイルスを運んでくるのかもしれません。

 インフルエンザの治療薬の話題として、昨年から新薬(ゾフルーザ®)が使用可能となりました。わが国においては迅速診断が普及しており、かつメード・イン・ジャパンの治療薬も多いことから、インフルエンザの診断・治療に恵まれた国です。(藤田次郎 琉球大学医学部付属病院 西原町)