公開中の「ワイルド・スピード」と一見似た話。マッチョなヒーローが悪者をなぎ倒すアクション映画。でもなぜか、韓国映画は、いつもパンチがヘビー級。感情に深く強く打ち込んでくる。「痛快アクション」とは言い切れない重力がのしかかる。

無双の鉄拳・スクリーンガイド

 人は愛する人を奪われたら不安と焦りで気が動転する。殴られたら痛いし、目の前に太刀打ちできない強敵が現れたら、オシッコちびっちゃうくらい怖い。そんな登場人物の心の機微を、観客にしっかり届けてくる。

 腕周り50センチ。東洋一の上腕二頭筋を誇る俳優マ・ドンソクが演じるのは、愛する妻を守るため、封印していた怪力を解き放った元アウトロー。鉄拳の一発一発からあふれ出すのは妻への愛。「守護教師」と合わせて鑑賞したなら、マ・ドンソクのヘビーな鉄拳を骨の髄まで味わえる。(桜坂劇場・下地久美子)

 ◇桜坂劇場で上映