沖縄県北谷町桑江のアパートで4月、米兵と住人の日本人女性が遺体で見つかった事件で、県警は23日、在沖米海兵隊第3海兵師団第3偵察大隊(キャンプ・シュワブ所属)の3等兵曹=当時(32)=を殺人容疑で容疑者死亡のまま那覇地検に書類送検した。事件当時、米軍が深夜外出禁止対象の容疑者に外泊許可を出した理由について、容疑者の母親が来日したことがあったことが新たに分かった。

現場を調べる捜査員=4月13日、北谷町

 容疑者は在日米軍の勤務時間外行動指針「リバティー制度」に基づき午前1~5時までの外出禁止対象者だったが、捜査1課によると母親の来日を理由に外泊許可が出され、事件前々日から前日にかけて母親と宿泊、行動を共にしていたという。事件前夜からは被害女性のアパートを訪れていた。

 送検容疑は4月13日午前5時15分~同6時半ごろ、アパートの寝室で刃渡り7・4センチの折り畳みナイフを使い、元交際相手の女性=当時(44)=の首や顔などを複数回刺し殺害したとしている。犯行後、容疑者は自ら太ももの付け根を刺して自殺した。

 女性は、昨年10月に容疑者に自宅の壁などを壊されたとして県警に通報。だが、容疑者の母親が許しを求めたため、女性が訴えを取り下げ事件化されなかった。

 今年1月には容疑者から暴行やわいせつ行為を受けたとして米軍憲兵隊に訴え、米軍は容疑者に女性への接近禁止命令(MPO)を発令。事件当日も効力は継続していたが機能していなかった。