沖縄県内のYナンバー車両が違法な「白タク」行為をしている問題が沖縄タイムスの報道で発覚してから1カ月半。米軍はフェイスブック(FB)の公式アカウントなどで禁止を呼び掛け、白タクの姿は表向き見られなくなっている。ただ、FBを通じた利用申し込みなどは外部からは確認できず、実態は不明だ。予約に使われていたアカウントがアカウント名を変えて存続している例もあり、日本のタクシー乗務員からは「一時的に沈静化しているだけでは」と警戒の声が聞かれる。(社会部・比嘉太一、西倉悟朗)

6月にはYナンバーの複数の白タクが待機していた現場。米軍が禁止を呼び掛けた後、見られなくなっている=8月9日午後11時ごろ、北谷町美浜

 「このグループは捜査で監視されている可能性がある。たくさんの人が捕まるかもしれない。白タクに関するコメントを消してほしい」。7月中旬、あるFBのアカウントに、米軍関係者とみられる人物がこう書き込んでいた。「証拠隠滅」と受け取れ、白タク関係者の危機感がうかがえる。

 報道を受け、米軍は白タクが日本の法律に触れると警告する表示をFBに掲載したほか、フェンスや基地内にも同様な看板や横断幕を設置した。これまで複数の白タクが日常的に待機していた北谷町や沖縄市の繁華街では現在、疑わしい車両は見られない。

 米軍基地を出入りしている日本のタクシー乗務員の一人は「白タクがいなくなり、売り上げも戻ってきた」と話す。

 一方、予約に使われていたFBアカウントの一つは報道の後も、別のアカウント名に切り替えて存続している。フォロワー数は4千人以上。所属基地や住んでいる場所に答えることが登録条件になっており、本紙は登録を試みたが拒否された。白タク営業がなくなったのか、それとも場所や手法を変えて続いているのか、実態は分からない。

 沖縄総合事務局は7月末、北谷町や沖縄市で現地調査を実施した。米軍が禁止を通知した後で違法行為は確認できなかったものの、担当者は「米軍や県警と密に情報交換し、引き続き実態把握や警戒に務めたい」と話している。