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「市の名誉を傷つけた」住民訴訟の市民を提訴へ 宮古島市

2019年8月29日 06:34

 沖縄県宮古島市が2014年度に実施した不法投棄ごみ撤去事業は違法だとして、市民6人が下地敏彦市長や市職員に事業費約2250万円の返還を求めた住民訴訟を巡り、一連の裁判で虚偽の主張を続けて市の名誉を毀損(きそん)したとして、市がこの市民6人に1100万円の損害賠償を請求する訴えを起こす方針であることが28日分かった。市が提訴するには議会の承認が必要で、市は市議会9月定例会に議案を上程する。識者からは「行政をチェックする市民を萎縮させる」と批判が出ている。

宮古島市

 不法投棄ごみの撤去委託事業を巡っては、市内に住む男女6人が16年1月、「市内のごみ1650トンを全て撤去する契約だったが、実際に存在したごみは少なく、市はごみの総量を把握せずに高額な契約を結んだ」として公金返還を求める住民訴訟を起こした。

 18年3月には那覇地裁が「市が業者と結んだ契約について違法とは言えず、事業費の支出についても職員に重過失はない」との判決を出し、市民側が敗訴。市民側は控訴したが、同年12月に福岡高裁那覇支部は「市に違法性はない」と訴えを棄却し、最高裁も今年4月に上告を棄却した。

 市は訴訟の理由について、市民側が一連の訴訟で事業費が違法に高額であり、市が違法な支出を阻止すべき指揮監督義務を怠ったと虚偽の主張をしたことで、市の名誉が傷つけられたとしている。

 賠償額については、裁判でかかった弁護士費用や弁護士との打ち合わせに伴う職員の旅費、名誉毀損に対する賠償額に加え、今後の訴訟にかかる費用を根拠とした。

 下地敏彦市長は「住民訴訟では市の主張が認められた。市が適正な処理をしたことを市民に知っていただくとともに、市の名誉を回復したい」と話した。

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