沖縄国際大学(沖縄県宜野湾市)の考古学研究室(代表・上原靜教授)による金武鍾乳洞遺跡発掘調査でこのほど、ほぼ完全な形のカムィヤキが発見された。陶器片として出土することの多いカムィヤキが、原形で確認されるのは極めてまれ。上原教授は「ほぼ原形で見つかるのは貴重」と説明。「見たことがない模様が施されており、今後詳細な調査をする必要がある」と話した。

ほぼ完全な形で出土したカムィヤキ=金武町・金武鍾乳洞遺跡

 カムィヤキは、11世紀後半から14世紀中にかけて徳之島で生産された陶器の名称。壺屋焼よりも古く琉球弧の島しょ地域にほぼ限られて流通していたといわれている。

 ほぼ原形のカムィヤキは金武公会堂裏の鍾乳洞開口部付近から見つかった。同一の土層からは中国産青磁器片、グスク土器片などもまとまった形で出土した。

 同大研究室では、発掘技術を学ぶため学生が遺跡を発掘している。金武鍾乳洞の調査は町教育委員会と共同で学生24人が参加し、7~19日まで行われた。

 同大の宮城弘樹講師は「同じ土層からは牛やイノシシの骨、貝殻も出土しているため、同遺跡が人々の生活の場だった様子がうかがえる」と説明。発掘に参加した3年生の新城泰志さん(20)は「あまりに完全な形なので慎重に作業した。大きな発見に関わることができてうれしい」と喜んだ。(玉元孝治通信員)