「またか」「命の軽視だ」-。29日、沖縄県の米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリがまたも窓を落下させていたことが明らかになった。米軍機による落下事故の頻発に市民らからは即時飛行停止や基地の閉鎖を求める声が上がった。

(資料写真)CH53E大型輸送ヘリ

 「またですか」。2017年12月に米軍ヘリ部品が落下した緑ヶ丘保育園の保護者らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」の会長の宮城智子さん(50)=宜野湾市普天間=は一瞬言葉を失った。小学生の娘は同型機から窓が落下した事故に遭った普天間第二小学校に通う。「沖縄のどこにいても米軍ヘリが飛行するところは危険だと改めて実感した。もう私たちの上空を飛ばないでほしい」と切実に訴えた。

 普天間第二小に息子が通う呉屋達巳さん(44)=市喜友名=は「(落下したのが)海だからいいということではない。事故の発生自体ありえず、許せない」と怒りをあらわにした。「政府は県民の命を守るのが第一」だと強調。「そもそも『世界一危険』といわれる普天間飛行場が残されている。辺野古移設ありきでなく、即時閉鎖や運用停止などの迅速な対応をしていかなければ根本的な市民の不安は解消されない」と訴えた。

 「ウチナーンチュの命が軽んじられている。怒りしかない」。緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長(57)は同じ機種でのたび重なる事故や地元への報告の遅れに声を震わせた。「市民が事故の発生を知らないままに、きょうもヘリやオスプレイが園の上空を飛んでいた。許せない。米軍がいくら再発防止を誓っても信じられない。即時飛行停止するしかない。こういう状況が許されてはならない」と国に対して米軍に毅然(きぜん)とした対応を取るよう求めた。

 米軍普天間飛行場のフェンスの場所に自宅のある平敷兼護さん(82)=市新城=は普天間所属機の相次ぐ事故に「怒りを覚える。以前に事故を起こした時にきちんとした再発防止策を講じてないのではないか。事故の重要性を理解していないのでは」と声を荒らげた。

「状況確認したい」宜野湾市長

 27日に沖縄本島東の海上約8キロで窓を落下させたというCH53大型輸送ヘリが所属する米軍普天間飛行場。宜野湾市の松川正則市長によると事故の報告は29日夕方にあったという。

 松川市長は「発生から時間がたっているし、事実であれば遺憾」と指摘。「沖縄防衛局に対して宜野湾市役所に来てもらい詳細を説明するよう求めている」とし、30日午前の面会で調整中とした。「まずはどういう状況なのか確認したい」と述べた。