性の多様性を認め、誰もが生きやすい社会を目指すイベント「ピンクドット沖縄2019」(主催・同実行委員会)が1日、沖縄県那覇市で開かれた。県内外から当事者や支援者ら約3千人がピンク色の物を身に着けて集い、多様性を尊重する社会の実現に向けて思いを共にした。7回目の開催で、協賛・後援する企業・団体は計130社と前回の100社を上回り過去最多だった。

登壇者の発言に拍手を送る「ピンクドット沖縄2019」の参加者=1日、那覇市・琉球新報社(下地広也撮影)

台湾で同性婚が認められるまでを振り返った活動家のジェニファー・ルーさん(左から3人目)

登壇者の発言に拍手を送る「ピンクドット沖縄2019」の参加者=1日、那覇市・琉球新報社(下地広也撮影) 台湾で同性婚が認められるまでを振り返った活動家のジェニファー・ルーさん(左から3人目)

 会場は連帯を示すピンク色に染まり、同性婚をテーマにしたトークや音楽ライブで盛り上がった。最後は参加者がピンクバルーンを飛ばし、多様性を尊重する思いを一つにした。

 トークショーでは、5月にアジアで初めて同性婚を認めた台湾で、中心的役割を担った活動家のジェニファー・ルーさんが登壇。日本で「同性婚を認めないのは憲法違反」と国を訴えている寺原真希子弁護士らと対談した。

 「先週、パートナーの女性と結婚しました」と笑顔でマイクを握り、大きな拍手で歓迎されたジェニファーさん。台湾で同性婚が認められるまでの活動を振り返り、法的な効力を持たない「パートナーシップ制度」ではなく、同性婚の合法化を最初から目標にしていたことを強調した。「すでにパートナーシップがあるからいいじゃないかと世論の動きが中途半端になり、同性婚の合法化に時間がかかる可能性があると考えた」と話す。

 また、問題に無関心な層へ理解を広めるため、性的少数者の父母らを活動に巻き込んだという。「同性婚を望むうちの子は自分にとって大切な子であり、わが子が大切というのは普遍的なこと」などとアピールしてもらったことを紹介した。

 ジェニファーさんは、社会が性的少数者への理解を深める三つのポイントとして、(1)日常的に性的少数者のことを周囲と話す(2)集会を持つなどして連携する(3)大都会のライフスタイルと思わず地方でこそアピールする-を提案した。

 一方で、台湾でも国際結婚をする場合は相手の国が同性婚を認めている必要があるなど異性婚と異なる制限を指摘し、「誰でも同じ選択肢を持つことは人として尊重されるべきこと」と語り掛けた。

 運営には数多くのボランティアが参加した。中学校の図書館司書として働く青田恵吏さん(26)=糸満市=は「性別に関係なく、みんながありのままで自然体なのが印象的だった。生徒たちにも関心を持ってもらえるように伝えたい」と話した。

 自身をパンセクシュアル(全性愛者)と認識する花城彩音さん(24)=那覇市=は、プレイベントの写真撮影会に参加し、カミングアウトした。「自分にとって挑戦する年になった。当事者ともいろいろな話ができて良かった」と笑顔で語った。