10月以降の対応は

[鬼頭勇大ITmedia]

 アパレル大手「H&M」を経営するへネス・アンドマウリッツ・ジャパン(東京都渋谷区)は、10月の消費増税に伴う価格変更をしないと発表した。また、従来の税込表示も変更しないことで、これまでと同じ価格で商品を提供する「実質値下げ」の対応を取る。

 同社社長のルーカス・セイファート氏は、「H&Mでは、消費税増税による値上げを実施しない事を昨年中に決定し、準備をしてまいりました。この施策は、お客さまへの提供価値に対する投資だと考えておりますので、皆様に喜んで頂けるようでしたら嬉しく思います」とコメントしている。

 担当者によると、今回の決定については「常に最良の価格で商品提供することをミッションとしていることが理由」とした。また、「短期的な売り上げの増加を狙ったものではなく。長期的なお客さまへの投資」としている。H&Mは、前回の増税時も価格変更をしていなかった。前回の増税が売り上げに与えた影響について詳細な説明は避けたが、「最良な価格での商品提供をお客さまが求めているので、それに応える形で価格戦略を実施している」とし、増税に対しては今回も実質値下げで一貫した対応を取る形だ。

「実質値下げ」で対応

競合各社の対応は?

 競合である他社でも、前回と同様の対応が目立つ。

 前回の増税で税別の価格表示へと変更したユニクロは、今回も特に変わりなく対応する。前回時の影響は「ほとんどなかった。商品が比較的安価な分、増税分のインパクトも小さいのでは」(担当者)と分析し、「今後もお買い求めしやすい価格を目指す」と答えた。

ユニクロも前回と同様の対応(出所:ユニクロ公式Webサイト)

 レディスファッションを販売するハニーズは、前回の増税時に価格据え置きで対応した。今回も「企業努力で乗り切る」(担当者)と、実質値下げとなる価格据え置きを維持する見込みだ。

 前回と異なる対応をするのがしまむらだ。前回は税込表示を維持する実質値下げで応対したが、今回は税別価格と税込価格を併記する予定。税込価格自体は増税前後で変更しないが、税別表示を併記することで、お得感を強調する狙いだ。

 今回話を聞いた担当者のほとんどが、「前回の増税時にはあまり影響がなかった」としている。駆け込み需要などを要因に挙げていたが、今回の増税ではどういった影響が出るだろうか。

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