【平安名純代・米国特約記者】米国防総省が在沖米海兵隊のグアム移転開始時期を、当初の2024年から26米会計年度(25年10月~26年9月)にずれ込むと想定していることが5日、分かった。トランプ米大統領が公約に掲げたメキシコとの国境沿いの壁建設に、グアムで米軍を受け入れるための施設建設費が転用されることになり、予算確保の見通しが立たなくなった。

(資料写真)沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場

 玉城デニー知事は8月のグアム訪問で、米軍側が「(部隊の移転は)24年ごろから可能になると何度も強調していた」と本紙に述べていた。

 国防総省高官は5日、本紙の取材に、予算転用の対象となったのは「すでに遅れが生じている諸計画」と明らかにした。

 国防権限法案にグアム移転計画のコスト精査などが盛り込まれている点に懸念を示し「(予算転用される)実弾射撃場建設などの計画は、1年は確実に遅れる。議会の理解が得られず、新たに予算を確保できなければ遅れは長引く可能性もある」と述べた。

 在沖米軍関連では米空軍嘉手納基地内で、第353特殊作戦群の航空機格納庫の建設費や、弾薬庫関連施設費など4点の、計8801万ドル(約93億8千万円)が含まれている。

 国防総省は4日、米国内外で計127の建設予算約36億ドル(約3800億円)を、壁の建設費に転用する方針を発表した。

 グアム移転関連は、アンダーセン空軍基地内の機関銃射撃場整備事業費(約5千万ドル)、覆土式弾薬庫整備事業費(5200万ドル)、井戸整備事業費(5600万ドル)など7点の、計2億4300万ドル(約259億円)が含まれている。