全国で急激に分布区域を広げている害虫のガ「ツマジロクサヨトウ」の幼虫13匹が8月28日、沖縄県石垣島のサトウキビ畑で確認されたことが7日、分かった。全国的にはほとんどが飼料用トウモロコシ畑で被害が確認されているが、サトウキビ畑での食害が確認されたのは国内で初めて。同月30日には、石垣島の緑肥用ソルガムでも7匹が確認されており、計20匹になった。沖縄県は、週明けにも石垣島で追跡調査を行い、農家に対してサトウキビへの徹底した農薬散布など防除を呼び掛ける。

ツマジロクサヨトウの食害が確認された若い株のサトウキビ=石垣島(県病害虫防除技術センター提供)

県内でツマジロクサヨトウの食害が確認された市町村

ツマジロクサヨトウの食害が確認された若い株のサトウキビ=石垣島(県病害虫防除技術センター提供) 県内でツマジロクサヨトウの食害が確認された市町村

 県病害虫防除技術センターによると、サトウキビ十数本から食害が確認された。柔らかい若葉を好んで食べるツマジロクサヨトウは、ことしの夏植えのサトウキビから発見された。週明けにも、拡大を防ぐため追跡調査を行い、農家に農薬散布の徹底を呼び掛ける。

 一方、緑肥用ソルガム畑では、畑全体で広範囲にわたり食害が確認された。緑肥用ソルガムはツマジロクサヨトウに使用できる農薬の登録がないため、被害があった畑のソルガムを全て刈り取り、土にすき込んで防除する。

 県は、今回のツマジロクサヨトウの確認を受け、他の地域でも畑の見回りをし、早期防除に努める。JAおきなわは、県内のサトウキビ農家に農薬の散布による徹底した防除を求める方針。

 石垣市さとうきび生産組合の伊敷繁光組合長は「病害虫確認の連絡は来てないが、石垣島から距離が近い台湾や多良間でも発生していて、いつ島に入ってきてもおかしくないと心配していた。早めの防除対策を県やJAに働き掛けたい。爆発的に広がってからでは遅い」と話した。

 県内では、7月上旬に恩納村で確認されて以降、この2カ月間で飼料用トウモロコシ畑を中心に、八重瀬町や宮古島など5市町村に分布区域を広げている。

 国内では、7月上旬に鹿児島県において、日本で初めてツマジロクサヨトウが確認された。その後、九州全域に拡大し、8月下旬~9月上旬にかけては、中国・四国地方や関東、東北の福島県などで確認されている。