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辺野古の移植サンゴ、9群体のうち3群体が死滅 専門家「明らかな失敗」

2019年9月10日 10:39

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局が設置した環境監視等委員会の第21回会合が9日、那覇市内で開かれた。防衛局は、昨年埋め立て区域から移植した絶滅危惧種のオキナワハマサンゴ9群体のうち、3群体が死滅や消失したと報告した。

名護市辺野古沿岸部。護岸で囲まれた区域への土砂投入が続いている(2019年5月撮影)

 死滅したのは昨年8月に移植した1群体。移植後の目視調査で今年3月以降、生存部が縮小し、7月末以降は生存部が確認できなくなった。

 沖縄防衛局は、同群体が移植前から全体が白化するなど衰弱しており、自然死であるとの見方を示した。移植先に元々生息していたオキナワハマサンゴにも同様の現象があるという。また、別の1群体が消失、さらに別の1群体が部分死していることも報告された。

 消失した1群体は食害や削り取られた形跡がないことから、防衛局は「目視調査の直前に接近した台風で高波の影響を受けた可能性が高い」と説明した。部分死がみられる1群体は原因不明で、「今後も観察を続ける」と述べた。

 サンゴ生物学に詳しい東京経済大学の大久保奈弥准教授は、「消失」とされる群体は生存部が確認できない以上「死滅していると言える」とし、「部分死」としている群体も「ほとんど死んでいる状態」と指摘した。

 過去の研究で夏の高温期がサンゴの移植に不適切なことが分かっているにもかかわらず、移植を提言した環境監視等委員会の判断を「1年で9群体のうち3群体が死ぬのはかなり高い率。明らかな失敗だ」と批判。部分死した群体が回復するかは見通せず「環境監視等委員会のサンゴの学者が無責任に移植のアドバイスをした責任は大きい」と語った。

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