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「一つ許せば拡大する」と有識者 米軍の民間港使用、何が問題なのか

2019年9月18日 10:48

◆前泊博盛 沖縄国際大教授(安全保障論)

前泊博盛氏(沖縄国際大教授)

 日米地位協定5条は米軍が緊急時に空港や港を使用する場合に着陸料や使用料を減免することを含めた内容で、使用を許すための内容ではない。地位協定の拡大解釈だ。

 一つの事例を許せば米軍の民間港の使用は拡大する。既成事実ができ、前例として成立してしまうと伊江島のパラシュート降下訓練の度にこうした状況が続く。本部港を許せば他の港も使われてしまうだろう。

 移動のための使用ではなく、今回のように演習で使用するなら、本来は提供施設としての使用が日米で交渉されるべきだ。交渉する場合は、日本政府が施設を何のために使うのかをチェックし、必要ならば提供となるが、その際には国民の生命財産を守ることを第一としなければならない。

 今回のように民間が維持管理をしている港を米軍が使用するのは、人の車を乗りたいときに借りて乗り捨てるようなもの。それを許す日本政府は主権を行使していない。本来は主権国家として米軍にものをいわなければいけないが、放置している。インターネットが発達しSNSなどでこうした状況が発信されることは国の恥だ。

 国は市民や港湾労働者が使用に反対しているのに米軍に中止を働きかけない。子どもがいじめられている時に親が出てこないのは問題だ。県も使用の自粛だけでは足りない。こうした件に対応するための条例の制定など策を考えなければいけない。(談)

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