19日に発表された県内地価の伸び率が2年連続で全国トップとなった。高騰が著しい地域の周辺住民らは、要因となっているインフラ整備や商業開発を前向きに捉える一方、住宅地として手が届きにくくなっていることに心配の声も漏れる。

那覇の市街地(資料写真)

 国道58号沿いに、サンエー大湾シティなどの商業施設が整備された読谷村。大湾に近い古堅自治会の池原善尚会長は「坪単価が上がり、この辺の土地が高くなっていることは住民は肌で感じている」と話す。村内で最も南に位置する古堅地区は那覇向けの通勤アクセスが良く、隣の嘉手納町から移り住む人も多い。「近くに大型スーパーや商業施設があり利便性も良いが、土地の高騰で困っている人もいるかもしれない」と見る。

 住宅地としての人気が高い那覇市真嘉比。自治会長の高屋英正さん(79)は「今は坪100万円という話を聞いたことがある」と話す。2013年度に区画整理を終えてから、アパートやマンションが多く立つ。10年前に比べ「2倍」にまで膨れ上がった土地価格。おもろまち駅が付近にあって交通の便もよく、入居を希望する人は多い。現在、空き部屋はほとんどないという。「アパートに入れず、真嘉比小学校への入学を諦めた世帯もあるほど」だ。

 浦添市も浦添西海岸道路の開通や沖縄都市モノレールが10月から延伸する影響で地価が上がった。浦添前田駅ができる前田自治会の石川仁孝自治会長(65)は「便利になるが、(住民の子どもなどが)土地を買えず引っ越した話も聞く」という。モノレールの用地買収の際も前田に土地が買えず、よそへ移った住民がいた。「高くなれば地元の人は住み続けにくくなる。大都会みたいになってしまうのでは」とコミュニティーの変化を心配した。

 浦添市てだこ浦西駅周辺土地区画整理組合の職員も「個人間では桁外れの取引があるようで実態が見えにくい」と話す。「地価が上がるのは土地を売るときにはいいが、周辺とバランスを確保することが大切だ」とした。