佐喜眞美術館(宜野湾市・佐喜眞道夫館長)は25日、故丸木位里・俊夫妻による「沖縄戦の図」全14部を一挙公開した。これまではスペースの関係でシリーズの部分的展示だったが、今年開館25周年の同館で初めて全作品を紹介。佐喜眞館長は「丸木さんは『沖縄のみんなで描いた』と話していた。体験を語った人たちの『二度と戦争をさせない』との思いが絵に込められている」と話している。

「沖縄戦の図」の前で作品について説明する佐喜眞道夫館長=25日午後、宜野湾市・佐喜眞美術館

 「原爆の図」で知られる丸木夫妻は1982~87年に沖縄へ通い、「沖縄戦の図」のシリーズを描き上げた。戦争体験者の証言を聞き、制作時には数カ月間滞在したという。夫妻と親交があった佐喜眞館長が同作を展示しようと、米軍用地を返還させて94年に美術館をオープンした。

 展示は12月16日まで。佐喜眞館長は「真実を追求して描く丸木さんの絵を見る人は、真実の向こうに願いを感じる」と話し、多くの来場を呼び掛けている。

(写図説明)「沖縄戦の図」の前で作品について説明する佐喜眞道夫館長=25日午後、宜野湾市・佐喜眞美術館(落合綾子撮影)