「あなたたちは空っぽの言葉で、私の夢と子ども時代を奪い去った」。国連の気候行動サミットで演説したスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさん(16)の言葉が胸に突き刺さった。声を震わせながら各国の代表を強く非難し、早急な温暖化対策を求めた叫びは、私たち大人へ向けられたものだ

▼トゥンベリさんは昨年、毎週金曜日に学校を休んでスウェーデン議会前に座り込む活動を始めた。たった一人の行動は「未来のための金曜日」運動として共感を集める

▼世界各国で20日にあった行動には400万人以上が参加。大人の無関心と無策に、手遅れになるという若者の危機感がある

▼世界では異常気象が多発。沖縄でも、海水温上昇で強大化する台風や生態系への影響などの脅威が増している。さらに健康被害や食料への深刻な影響も指摘されている

▼若者の行動を背景に、サミットでは77カ国が2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにする長期目標を表明したが、日本は加わらなかった。もう、環境先進国を自称する資格はない

▼「絶滅に差し掛かっているのに、あなたたちが話すのは金と永遠の経済成長というおとぎ話だけ」「私たちを裏切ることを選べば、あなたたちを絶対に許さない」。トゥンベリさんが語った言葉は、私たちの子や孫たちの叫びでもある。(吉川毅)