命ぐすい耳ぐすい 沖縄県医師会編(1205)

家庭血圧測定の勧め

 高血圧とは収縮期血圧が140mmHg(ミリメートルエイチジー、以後単位省略)以上または拡張期血圧90以上に保たれた状態です。家庭血圧はおのおの5低い値です。しかしこの差は平均した値であり、実際に家庭血圧を記録し、診察室血圧と比較すると、その差が10~20違う事は珍しくなく、まれに40~50違う場合も有ります。しかも診察室の方が高い場合とまれに家庭の方が高い場合が有ります。さらに季節変動等があり、このような変化を考えると、月1回程度の診察室血圧だけでは適切な血圧の治療は困難です。そのためわが国の高血圧治療ガイドラインでは家庭血圧測定を推奨し、診察室血圧と差がある場合家庭血圧を優先させます。

 同ガイドラインでは家庭血圧測定法として、(1)朝起床後1時間以内、排尿後、朝の服薬前、朝食前、および晩就寝前に坐位1~2分の安静後測定する(2)一機会原則2回測定し、その平均をその機会の血圧値とする。1回のみ測定の場合はそれをその機会の血圧値とする。一機会の測定値は、選択することなく全て記録紙に記載する事を推奨しています。2019年の同ガイドラインでは正常高値血圧レベル以上(120/80以上・家庭血圧では115/75以上)での生活習慣の改善を勧めています。これは低リスクの方でも生活習慣の改善は有意な降圧をもたらし、高血圧の発症予防や進展抑制に有効なためです。

 生活習慣の改善はガイドラインでは、(1)減塩…目標は食塩6グラム/日未満(2)野菜・果物を積極的に摂取し、飽和脂肪酸・コレステロールの摂取を控える。多価不飽和脂肪酸や低脂肪乳製品の積極的摂取も推奨(3)適正体重{BMI(体重キロ割る身長メートルの2乗)=25未満}の維持(4)軽強度の有酸素運動を毎日30分または週180分以上行う(5)節酒…男性日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎半合、ウイスキーダブル1杯、ワイン2杯/日以下、女性はその半分が勧められます(6)禁煙・受動喫煙の防止-が勧められます。

 良い生活習慣を早めに身に付ける事が健康長寿の秘訣(ひけつ)です。(辺野喜英夫 辺野喜内科・小児科 浦添市