【豊見城】市は今月、虫歯予防を目的にフッ化物洗口(フッ素うがい)を市内の2小学校でスタートさせた。市教育委員会は「貧困を背景にした口腔(こうくう)崩壊の事例もある。学校で実施することが健康格差をなくすことにつながる」として、市内全小中学校に広げたい考えだ。(南部報道部・高崎園子)

音楽に合わせて、フッ化物でうがいする小学1年生=19日、豊見城市立とよみ小

虫歯のある小学生の割合

未処理歯のある小学生の割合

音楽に合わせて、フッ化物でうがいする小学1年生=19日、豊見城市立とよみ小 虫歯のある小学生の割合
未処理歯のある小学生の割合

 「前の方をブクブクしよう。今度は右側。次は左側。お口の中いっぱいに泡を作ろう」

 今月19日、市立とよみ小1年生の朝の活動の時間に初めて行われたフッ化物洗口。各教室では子どもたちが専用の音楽に合わせ、フッ化物を溶かした水を口に含み、1分間うがいした後、コップに吐き出した。

 1年生の新垣太匡(たすく)さん(7)は「泡をいっぱい作ってうまくできた。簡単だった。虫歯がなくなるとうれしいな」とにっこり。

 市は今月11日に座安小、19日にとよみ小で、1年生を対象に先行実施を始めた。今後、週1回、学校歯科医の指導の下で続ける。

 市内の虫歯(治療済みを含む)のある小学生の割合は56・20%(2018年度)。全国ワーストの県平均62・30%を下回るものの、全国平均45・26%を10ポイント以上上回っている。年々改善されてきているが依然、虫歯のある子が多い。

 フッ化物洗口は県内でほかに久米島町の全小中、那覇市や宜野湾市の小学校計2校が実施している。

 全国で最も早い1970年から実施している新潟県では、12歳児の1人平均虫歯数(2018年度、治療済み含む)は0・3本で全国最少。虫歯ゼロの子の割合も84・4%と高く、効果を上げている。

 とよみ小学校歯科医の寺西真医師は「生えたての歯は軟らかいためフッ素洗口の予防効果が大きく、永久歯を守ることにつながる。続けることで大きな効果が出る」と強調。一部から安全性を疑問視する声があることに「どんな薬も取りすぎたら危険。正しい使い方をしていれば問題はない」と指摘した。