やっぱり人間も動物。改めてそう実感させられる。

火口のふたり

 そもそも、我々が「動物」と定義している生き物と「人間」と定義している生き物との違いとは?

 あくまでも、この作品を見て感じることだが、人間は動物に比べて、本能以外のものに身体を支配されすぎている。「普通」とか「常識」とか「理性」とか「言葉」とか。人間の「生きざま」とは、本能と本能以外がせめぎ合った「結果」なんだろうな。

 この映画のほとんどが、一組の男女が身体を重ね合うシーンの積み重ねで構成されている。その全てのシーンが、我々が人間であるがゆえに生まれた葛藤にあふれている。

 「兄弟のように育ったのに男女の関係になっていいのか」「年頃の女性は適当な男性と結婚すれば幸せなのか」「本能をむき出しにすることはおろかか」「愛とは」。(桜坂劇場・下地久美子)

◇同劇場で上映中