10月の消費税増税が目前に迫った。外食産業では「持ち帰り」は軽減税率が適用されて現行の8%のままだが、「店内飲食」は10%に引き上げられる。販売価格にそのまま反映させるか、それとも差が出ないようにするか。県民や観光客から親しまれている地元ファストフード店も、対応が割れている。(社会部・國吉美香)

10月からの増税対応について表示する店頭の説明板=27日、那覇市のA&W国際通り松尾店

 「A&W」を展開するエイアンドダブリュ沖縄(浦添市)は、店内飲食と持ち帰りで税率を分ける軽減税率制度をそのまま採用。併設する遊び場などを含め、施設内飲食は消費税率10%に引き上げる。

 「持ち帰り」になるドライブスルーは税率8%。車を施設内に停車して利用するドライブインも8%が基本だが、客から「施設内で飲食する」と申告があった場合は10%で対応するという。

 店頭メニューは10月までに税別価格表示に一新し、施設内で飲食する場合は申告するよう利用者に呼び掛ける予定だ。担当者は「利用者のために料金を据え置くかどうか社内でもかなり議論があった。ただ、A&Wは店内飲食の利用率が高いため、価格を据え置いた場合は運営への影響が大きく、やむを得ない」と話す。

 ブルーシールを展開するフォーモストブルーシール(浦添市)は、税別の本体価格を調整し、店内飲食と持ち帰りの税込み価格を統一する。担当者は「前提として店内利用か持ち帰りかは確認する」とした上で、「アイスクリームの場合は店内か持ち帰りかの判断が難しい。ならばお客さまの分かりやすさも考えて同じ販売価格にした」と話す。

 ゴーヤーバーガーなどで知られる沖縄生まれのファストフード店「ジェフ」(与那原町)も、飲食商品は全品を現在の税込み価格で据え置き、飲食か持ち帰りかで価格が分かれるのを避ける。一方、Tシャツなどのグッズ販売は増税に合わせて10%に引き上げる。

 担当者は「飲食商品は分かりやすさを優先して価格統一の判断をした。何よりも客足が減るほうが困る」と話している。

(写図説明)10月からの増税対応について表示する店頭の説明板=27日、那覇市のA&W国際通り松尾店