沖縄都市モノレール(ゆいレール)は、浦添方面へ延長した4駅を10月1日から開業する。

 開業を前に記念式典が29日に開かれ、玉城デニー知事や美里義雅社長、松本哲治浦添市長ら約600人が参加。その後、てだこ浦西駅から1号車に乗って祝った。

 運行開始から16年目にして終点の首里駅から待望の「石嶺」「経塚」「浦添前田」「てだこ浦西」の4駅への延長が実現した。交通渋滞の緩和と地域活性化に期待したい。

 延長区間は4・1キロ。那覇空港からてだこ浦西までの19駅(約17キロ)を37分で走る。

 終点・始点となるてだこ浦西駅が中・北部と南部を結ぶ交通の結節点となれば、交通体系が格段と整備されることになり、メリットは大きい。

 県はてだこ浦西駅と直結するパークアンドライド駐車場を整備。4階建て立体駐車場には約千台の収容が可能だ。

 高速バスとモノレールを組み合わせた公共交通システムを構築。中・北部から沖縄自動車道を通り、駐車場を利用してモノレールに乗り継げば、那覇空港まで渋滞に巻き込まれることはない。

 沖縄自動車道とてだこ浦西駅を結ぶ幸地インターチェンジが2024年度に完成すれば、交通の要衝としての役割がさらに高まろう。

 その効果は、新駅を拠点にした都市開発や街づくりにとどまらず、中・北部にも波及する可能性を秘めている。

 軌道系をはじめとする公共交通へシフトすることになれば、沖縄の交通事情が変わるきっかけになるはずである。

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 延長に伴いモノ社は通勤・通学時間帯の混雑緩和のためダイヤを改正して増便を図る。観光客らが券売機前で混雑するのを解消するため、20年春をめどに「Suica(スイカ)」など10種類の全国共通ICカードに対応する。

 だがモノレールが走る那覇、浦添両市の駅と地域をバスやタクシーなどの公共交通機関とどう連携して、途切れのない交通網を整備していくかが依然として課題だ。

 浦添市では新駅と街づくりが一体となって進んでおり、大きく変ぼうしそうだ。特にてだこ浦西駅前では、大型ショッピングセンターやホテルなどを備えた複合施設、スポーツ施設、マンションなどの建設が予定されている。

 1日当たりの乗降客数は県庁前駅、那覇空港駅、おもろまち駅に次ぐ約8500人を見込んでおり、地域活性化にもつなげたい考えだ。

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 モノレールの利用客数は入域観光客数の伸びと軌を一にしている。開業時の03年度の約749万8千人から18年度は約1905万7千人と2・5倍超。「県民の足」とともに「観光客の足」としても利用者数を押し上げている。

 東京五輪・パラリンピックが開催される20年の3月末に那覇空港第2滑走路が供用開始され、年間利用客数を約2300万人と想定している。

 現在の2両編成は限界に近く、モノ社は22年度末からの3両化へ向けて動いている。大きなスーツケースを引く観光客と地元客がともに快適に乗れる環境も必要だ。