沖縄県八重山地方を30日に直撃した台風18号。激しい暴風と横なぐりの雨が打ちつけ、街路樹の倒木や停電などの被害が広がった。全域に避難勧告が出された与那国町では午後9時現在、住民ら25人が避難。強風が一段と強まるとされる、台風の東側に位置する石垣市でも81人が避難先で身を寄せ合った。一方、飲食店などは防風対策を済ませ、この日の営業を見送るところも多かった。

台風18号の強風にあおられる街路樹としける海=30日午後5時45分ごろ、石垣市

 石垣市登野城の市健康福祉センターには雨風が強くなるにつれ避難住民の数も増えていった。団地で1人暮らしというパート勤務の女性(61)は「強風の音と空の暗さで孤立が深まり怖くなる。ことしは台風が多く、もう嫌だ」とうんざり気味に話した。

 いつもは多くの人でにぎわう市美崎町の店舗も大半がシャッターを閉めていた。居酒屋の看板が飛ばされないよう縄で固定していた店長の三國勉さん(48)は「いよいよ本物が来たなという感じ。ことしは対策しても肩すかしで無駄に終わることも多かったが今回は違う」と真顔で話した。

 市中心部のアーケード街は観光客でごった返した。大阪から家族旅行で来たパートの女性(29)は「あす帰るので今日は最後の日。台風で予定が崩れたので、当てもなくただ歩いているだけ」と苦笑。東京から友人と訪れた会社員の女性(22)は「残念だけど本場の台風を経験できて損はないかな」と諦め顔だった。